テレワークなのにハンコ出社?外国人が驚いたニッポンの常識

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2020/10/07

外国人と交流したり、海外旅行に出かけたりすると、日本の常識が通用しない独自の文化やルールに戸惑ってしまうことってありますよね。

例えば、ドイツでは「じゃがいもはナイフで切ってはいけない」という暗黙のルールがあり、ナイフで切って食べるのは「じゃがいもが固い」と、シェフに不満の意を表しているように受け取られてしまうのだとか。

正しくは「フォークを使って潰すように切る」ことが嫌味のない正しい食べ方とされていますが、日本にはない独特な食べ方です。

このように、海外には私たちの知らないさまざまなルールやマナーが存在します。しかしながら、海外の独自ルールは驚きや発見があるものの、自分が生まれ育った国や地域の独特の文化には意外と気がつかないもの。

そこで今回は、日本在住の複数名の外国人の方々に「実際に困った日本の常識やルール」について、インタビューを実施。

あくまでもお話を聞いた方々の個人的な意見にはなりますが、私たちにとっては日常の当たり前に感じることでも、外国人の視点を通すことで知られざるニッポンの不思議が見えてきました。

敷金?礼金?家の契約がとにかく難しい/タイ出身

image by:TK Kurikawa / Shutterstock.com

まずは日本で生活していくための「物件探し」に関する困ったエピソード。

「家の契約がとても難しい。家賃のほかに敷金礼金とか、専門用語が多くてすごく苦労しました。タイには困ったときに相談できる馴染みのソーシャルワーカーがいますが、日本にはいないので…。

でも不動産の担当の人がとても親切で、わからないことを全て教えてくれたのでよかったです」(タイ出身/日本在住歴7年)


ソーシャルワーカーとは、適切な助言や支援を行う人のこと。ちなみにタイでは物件によって異なるそうですが、良い物件だと修理する人や警備員が常駐しているため、トラブルがあったとしてもすぐに対応してくれるのだとか。

また、タイには礼金がありません。それに比べると確かに日本の賃貸契約は専門用語も多く、日本人でも知識がなければ複雑に感じ、わかりづらい項目もたくさんありますね。

部屋がなかなか決まらない/香港出身

image by:Shutterstock.com

「お部屋探しが本当に大変でした。私が見ていた物件は、外国人に家を貸すのを嫌がる大家さんが多かったので、物件探しは最初に外国人であることを伝えてから具体的な話に持っていかないと、なかなか進みません。

香港人だと伝えると『うちは外国人はダメだ』と断られることが多かったので残念でしたが、結局理解のある大家さんのところで物件を借りることができました」(香港出身/日本在住歴18年)

2017年に法務省が公表した「外国人住民調査報告書」(PDF)によると、過去5年間に日本で住む家を探した経験のある人2,044人(回答者の48.1%)のうち、「外国人であることを理由に入居を断られた」経験のある人は39.3%。

また「日本人の保証人がいないことを理由に入居を断られた」経験がある人は41.2%にものぼるのだそう。

最近では「ダイバーシティ・マネジメント」という言葉が浸透してきており、外国人だからという理由で部屋探しに苦労するケースはだいぶ減ったという話も聞きますが、実際はまだまだ難しい現状があるのかもしれません。

家具・家電付きじゃないの?/ロシア出身

image by:Sergio Yoneda / Shutterstock.com

また、母国から仕事の関係で日本にきたロシア出身の男性は、永住権の取得を希望しながら引越し作業に奮闘中。

「日本での引越を予定していたけど、引越すだけなのに時間も手間もかかりすぎてしまった。ロシアはどこの家も家具・家電つきだから、明日即退去なんてこともザラなんです」(ロシア出身/在住歴1年)

このように慣れない日本の賃貸システムに戸惑っていた様子。 そのため日本人の奥様が引越し業者の依頼から手続きまで対応しているのだとか。

そんななか、近ごろ日本に住む外国人に向けて、買物場所や病院、通学路といった周辺環境まで密にサポートしてくれる賃貸仲介サービスも増えているのだそう。せっかく日本を選んでくれたのなら、快適に過ごしていただきたいですよね。

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