え、それHな言葉…?つい誤解しちゃいそうな日本全国の面白い「方言」たち
いねいね、すいばり/四国・中国エリア
いねいね/愛媛県
意味:帰れ
愛媛県では誰かに対して「帰れ」というとき、「いね」を使います。「いねいね」というときは、田んぼの稲のことを指しているのではなく「帰れ帰れ」という意味があるのです。
また、愛媛県在住の筆者の祖母によると、強く帰ってほしいときに「いね」を使うと教えてくれました。ただし、これだと言い方がキツく聞こえるため、「いんでもろて(帰ってもらって)」ということもあるそうです。
ほなけんど/徳島県
意味:だけど、しかし
話が途中で変わるときなどは、逆接の接続詞である「だけど」や「しかし」を使いますが、徳島県では「ほなけんど」というのが一般的。
「butではなく、howeverのような意味と使い方です。例えば『あの子は見かけはチャラチャラしとる。ほなけんど、芯はしっかりしとるよ』とか」(徳島県出身・60代男性)
たちまち/広島
意味:とりあえず
「たちまち」とは広島県で広く使われている方言です。県内で使われているたちまちの意味は「とりあえず」なのですが、標準語では「すぐに」を意味する言葉でもありますよね。知らずに聞いてしまうと、誤解してしまいそうな方言です。
すいばり/山口県
意味:トゲ
山口県では、木などの「トゲ」のことを「すいばり」と呼んでいます。例えば「手にすいばりがたった!」で、「手にトゲがささった」という意味になります。この方言は山口県だけでなく、広島県でも使われているそうです。
けわしい、ぎゅった/九州エリア
ほげる・ほぐ/福岡県
意味:穴があく
ズボンなどに穴があいてしまったとき、福岡県では「ほげる」という方言を使います。また、穴をあけるときには「苗を植えるから穴をほぐ(ほる)」のように、「ほぐ」ともいいます。
けわしい/福岡県
意味:忙しい
福岡県の筑前には「けわしい」という方言があります。これは「忙しい」という意味で、傾斜が急で登るのが困難であることを意味する言葉ではありません。
由来は定かではありませんが、忙しいときは目つきがけわしくなることから「けわしい」と使われ始めたとも考えられています。
さっち/福岡県
意味:必ず
「必ず」というときに福岡県では「さっち」を使います。例えば、「さっち行くけんね」で「必ず行くからね」という意味です。
ギュッタ/福岡県
意味:輪ゴム
福岡県の一部エリアでは「輪ゴム」のことを「ギュッタ」といいます。これは主に南部で使われているそうですが、北部ではあまりいわないみたいです。
〜ちょん/大分県
意味:〜している
標準語にあたる「〜ている」を西日本各地の方言では「〜よる」や「〜ちょる」と変化することがあります。
例えば、関東の「ご飯を食べている」が関西では「ご飯を食べよる」になるような感じですね。
これが大分県になると「〜ちょん」といい、例えば「知っている?」が「知っちょん?」となるのですね。ほかにも語尾が「ちょ」「ちゃ」「っち」に変化するなど、大分弁は九州のなかでも独特な表現が多いそうですよ。