【あるある】上京して驚いた、関東と関西の違い10選
2. 銭湯
次は「銭湯」です。銭湯といえば、TRiP EDiTORでも過去にたくさん紹介してきました。過去の記事に掲載された銭湯内の写真を見ると、総じて浴室の一番奥に見える壁に沿って、浴槽が広々と確保されている設計が多いように思えます。
実際、関東で生まれ育った筆者にとっても銭湯やスーパー銭湯の浴室内は、(脱衣所から浴室内を眺めると)入り口があって、洗い場があって、一番奥の壁沿いなどに浴槽が設けられている空間設計を真っ先に連想します。
しかしこの銭湯のスタイルも、実は東日本に限った話。関西を中心とした西日本の銭湯は先ほども紹介した、おかべたかし著『くらべる東西』(東京書籍)によると、浴槽が浴室の真ん中に置かれている場合が多いとされています。
もちろん「多い」という話で、すべてがその通りになっているわけではありません。実際に筆者は学生時代、京都に長期滞在しているときいくつかの銭湯を使い分けて日々の汚れを洗い流していました。
そのときに立ち寄った銭湯は、どこも東日本と全く同じ設計で、浴室の出入り口から見て洗い場が手前にあり、一番奥の壁沿いに浴槽があったと記憶しています(記憶違いかもしれませんが)。
とはいえ、古い西日本の銭湯の主流は、やはり浴室の中央に浴槽が置かれているそう。
その理由は、一説によると関東の銭湯の利用者に肉体労働者が多かったため、まず体を洗い流してから湯船に入る入浴スタイルが定着していたからだともいわれています。
逆に関西は先に湯船に入ってから体を洗う人が多かったため、浴室の中央に湯船が置かれたともいわれているのだとか。
ちなみに銭湯といえば、入り口に「のれん」が下がっています。こののれんも、東日本と西日本で特徴が異なり、関東ではのれんの上に等間隔に輪っかをつくり、その輪の中に棒を通すスタイルです。
一方の関西では、布の上端を袋状に縫い付け、その「トンネル」の中に棒を通すスタイルです。
関東ののれんは、ところどころ布をつるす棒が見えているものの、関西ののれんは棒が完全に隠れます。
このあたりの違いを見極めるところから全国の銭湯を楽しむようになると、いよいよ味わいは深まっていくかもしれませんね。
3. 蚊に血を吸われる
夏の風物詩のひとつともいえる「蚊」。夏から秋にかけて増え、ブーンという音とともに私たちのもとへやってきますが、そんな蚊に血を吸われたときの言い方も関東と関西で異なります。
関東では「蚊に刺された」というのに対し、関西では「蚊に噛まれた」ということが多いのだとか。
地域によっては「蚊に食われた」というところもあるみたいですが、蚊からすると皮膚に口器(針)を刺して・噛み付いて、血を吸いあげるのでどちらも間違った表現ではないのかもしれませんね。