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自転車専用レーンがある/オランダ
続いてはオランダの話。オランダの首都アムステルダムで路面電車を降り、歩道に入ってスーツケースを転がしていたときの話です。
後ろから非常警報設備の警報ベルのような音が突然鳴りました。あまりの音の大きさに、不意をつかれた野良猫みたいに、文字通り数センチ飛び上がってしまいました。驚いて振り返ってみると、自転車の群れがこちらに突進してきます。
有無を言わさぬ迫力だったので、思わず脇に逃げました。自転車のドライバーのひとりは、追い越しざまにこちらに「邪魔だなあ」という一べつを投げ掛けてきます。一瞬、カチンときました。「なんだ、この国のマナーの悪さは」と。
しかし、あまりにも相手の行動が堂々としていたので、自分が何か間違いを犯しているのかと思い直しました。
いろいろ思い返してみると、どうやら自分が「自転車専用ゾーン」でスーツケースを転がして歩いていたみたいです。
オランダは自転車大国です。国民一人あたりの自転車保有台数は世界一といわれていて、オランダに行くと実に多種多様な自転車を見かけます。
そんなオランダでは、歩行者・車道・自転車道が完全に独立しており、それぞれが専用のレーンを使用するのがルールです。そのため誤って歩行者が自転車道に入ってしまったときは、危険をさけるために大きなベルを鳴らすのですね。
しかも、世界一身長の大きい国民を運ぶ自転車だからか、日本のきゃしゃでスリムな自転車と比べて、頑丈で武骨な印象を受けました。
その延長で、自転車の「防犯用チェーン」の頑丈さにも驚かされます。
現地でパンケーキを食べながら知り合ったアムステルダムっ子に聞けば、アムステルダムでは自転車の盗難が多いそう。その盗難を防ぐために、施錠はがっちり行うのだとか。
例えば、オランダ(アムステルダムやデンハーグなどの都市部)で見かけた防犯用チェーンは、新日本プロレスリングの真壁刀義選手が首から下げている鎖くらい、太くて頑丈なタイプが目立ちました。軽トラックくらいなら、その鎖で引っ張れるはずです。
スーパーマーケットでチューリップの球根が売られている以上に、オランダで印象に残ったカルチャーショックでした。