韓国は「手作りキムチ」がモテる?日本と違う海外の当たり前

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2021/07/03

ドラッグストアに牛が入店してくる/ネパール

image by:Mark Benham/Shutterstock.com

同じく南アジアの茶園を取材して回っているとき、行く先々で牛を見ました。街中の路上に、それこそたくさん牛がいて、その牛を人間がよけて行動している場面に出くわします。

屋外だけではありません。ある村で、レンガ造りの古い薬局に入り、名前も効能も分からない現地の生薬を旅のガイドが買っているときです。その店の入り口から、巨大な牛がぬっと入り込んできたのです。

さすがにびっくりして、お店の人がどうするのか見ていると、女性の店主らしき人は牛に近寄り、牛の顔に手を近付けて追い返そうというそぶりを見せました。

しかし、牛がその場に居座る意思を見せると、何もせずに後はそのままにさせていたのです。

image by:Ovchinnikova Irina/Shutterstock.com

聞けば、牛は現地でとても神聖な生き物なのだとか。

日本の外務省によれば、ネパールではヒンドゥー教徒が国民の81.3%を占めます。現地の家を訪れると、決まってヒンドゥー教徒の神様の絵が壁に飾ってありました。世界史の教科書にも載っていた「シヴァ神」の絵をよく記憶しています。

そのシヴァ神は、牛に乗った姿で描かれています。言い換えると、牛はネパールの人たちにとって、シヴァ神を乗せる神聖な生き物なのですね。

その牛を邪険に扱うわけにはいきません。そのため、路上に牛が現れたら牛を優先しますし、お店の中に入ってきてもそのままにしておくケースが多いのですね。

もちろん、牛に対する接し方は個人差があります。例えば食べ物を売っている露店に牛が近づいて、何かを食べようとすれば、店主は追い払うような仕草を見せます。


しかし、蹴り飛ばすなど乱暴な扱いをする人は、一人もいませんでした。牛がそもそも人間を恐れていない点を見ても、普段の人間の接し方が分かります。

ネパールの路上で見かける牛には怯えが感じられないような気もしました。根底の部分で、やはり人に大切にされているのかなと思います。

昨今では新型コロナウイルスの影響で、海外旅行に行けない日々が続いています。なかなか海外を感じられる瞬間は少なくなっていきますが、やはり海外旅行は文化の違いを感じられて、代えがたい喜びがあるもの。

感染拡大が収まったら、ぜひ本物の世界を確かめに出かけてみてくださいね。きっと新しい発見があるはずですよ。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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