温泉地全体をひとつの宿に例える、「黒川温泉一旅館」というあり方

黒川温泉の特徴は、温泉地全体を“ひとつの温泉宿”とみなす独自のおもてなし視点にもあります。これは「黒川温泉一旅館」と呼ばれるもの。

点在する旅館を「離れ部屋」とみなし、旅館をつなぐ小径を「渡り廊下」に例え、その渡り廊下と離れを行ったり来たりしながら、自然の中に溶け込む温泉街の景観や、それぞれ趣向を凝らした各宿の露天風呂を楽しんでもらおうというコンセプトです。

宿泊客に人気のライトアップもそんな黒川流のおもてなし。陽が落ちると竹で編まれたぼんぼりに明かりが灯り、田の原川を幻想的に照らします。

宿で使われている備品にもこの地域の名産品が使われていたり、また温泉街の小径にも可愛らしい野の花たちが彩りを添えるよう気を配られていたり、細かな箇所にまで気が届いた黒川流おもてなしにはなるほどとうなずきます。

日本の主な泉質10種類のうち、なんと7種類も体験できる！