貴重な飛行機がズラリ!ボーイング誕生の地、シアトルの「航空博物館」とは
貴重なボーイング747初号機や「コンコルド」では機内見学も
グレートギャラリーやレッド・バーンなどがある東キャンパスと、大通りを挟んで連絡橋で結ばれている西キャンパスの「エアパーク」にも、多くの航空機が屋根付きの場所で野外展示されています。
展示する「ボーイング747」は、製造されたボーイングのエバレット工場がある「CITY OF EVERETT」と名付けられ、1969(昭和44)年に世界で初めて飛行した記念すべき機体。
ボーイング747は日本をはじめ、世界中の空をいまも飛び、海外旅行における大量輸送時代の幕開けとなった旅客機です。機体が丸ごとそのまま展示されており、機内に入ることができるのも、見ごたえあります。
「コンコルド」は、英仏の航空宇宙メーカーが共同開発した超音速旅客機。この機体はかつてブリティッシュ・エアウェイズで活躍し、欧州以外で展示されている4機のうちの1機です。
近くには、アメリカ大統領が移動用に使う初号機「エアフォースワン」もあり、これも合わせて機内見学できます。
現在、世界の空で主に活躍する最新鋭の「ボーイング787ドリームライナー」のプロトタイプ3号機も、ここに展示されています。
機内に入ると座席がところどころ置かれ、前から後ろまで歩いて見て回れます。ちなみに、1号機は愛知県の中部国際空港(セントレア)にある見学施設「FLIGHT of DREAMS」に展示されています。
スペースシャトルの実物大モックアップ、旧日本軍の戦闘機も要チェック
エアパークの手前にあるスペースには「スペースシャトル」が展示されています。実はこのスペースシャトルは本物ではなく、翼の部分を取り除いた実物大のモックアップ。
宇宙飛行士による一般的な訓練や緊急脱出のトレーニングなどに使うものでした。
東キャンパスにはアメリカのアポロ計画に関する展示スペースがあり、テストとトレーニングのためにNASAへ初めて納入されたアポロコマンドモジュールなどを展示。
世界初の月面着陸を実現したアポロ11号をはじめ、世界の宇宙開発をずっとリードするアメリカならではの展示物の数々は必見です。
第二次世界大戦について展示するコーナーには、中島飛行機キ43 3(正式にはローマ数字3)甲「隼」も。旧日本陸軍の一式戦闘機で、立川飛行機で生産された1機です。
太平洋戦争に関する展示では、アメリカから見た当時の日本について、日本人として考えさせられるものがあるはず。
そのほか、世界で初めての戦闘機「カプロニCa.20」や、沖縄戦で関与した可能性が高いと言われる「FM-2ワイルドキャット」、戦場での様子を再現したコーナーも。軍用機の展示も内容が充実しています。
ミュージアムショップとカフェ、博物館までの交通アクセス
「The Museum of Flight」のチケットは、公式サイトから事前購入できるほか、現地のチケットオフィスでも買えます。チケットを買うための行列や売り切れ販売終了の場合を考えると、事前購入がおすすめ。
ミュージアムショップは館内にあり、航空グッズが豊富。隣りにある、軽食などを提供するカフェ「Wings Cafe」もおすすめです。
ただ注意したいのは、ボーイング公式ショップはここにはなく、East Marginal Way S.を北に歩いて約2kmで徒歩30分ほど、バス約6分の場所にあります。
航空博物館は、シアトル中心部から車で15分ほどの場所にあり、併設の駐車場は無料です。
公共交通機関だと、シアトル中心部から路線バス「124」に乗ると、博物館の目の前が停留所。ボーイングの工場見学ができるエバレットとは、約50km離れています。
車があれば1日で2ヵ所を回ることができ、両方の施設を巡る日本語ガイド付きツアーも催行されているので、検討してみてください。
- The Museum of Flight
- 9404 E. Marginal Way, Seattle, WA 98108
- 10:00〜17:00
- 公式サイト
- image by:シカマアキ
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