冬こそ楽しい京都旅!銭湯に禅、グルメも堪能できるおすすめスポット6選
中国伝来の精進料理・普茶料理と美しい庭園をセットで満喫「閑臥庵」
「閑臥庵(かんがあん)」は、黄檗宗の禅寺です。京へ入る「京の七口」のひとつである鞍馬口にあります。
もとは後陽成天皇の皇子・梶井常修院の宮の院邸であり、初代隠元禅師から6代目にあたる黄檗山萬福寺管長千呆禅師を招き、1671(寛文11)年に開山しました。
同じ後陽成天皇の皇子である後水尾法皇から「閑臥庵」の勅号を賜って、御所の勅願所とされました。十干十二支九星を司る総守護神で、「陰陽師」安倍晴明が開眼した北辰鎮宅霊符神が祀られています。
黄檗宗伝来の普茶料理が、閑臥庵で美しい庭園を眺めながら味わうことができます。
普茶料理は、江戸時代初期に黄檗宗の伝来とともに日本に伝来。「普茶」とは、普(ひろ)く多くの人にお茶を差し上げるとの意味で、もとは寺行事の会合時に「茶礼」という儀式を行い、その後の謝茶(慰労会)で出された精進料理のことです。
季節ごとに新鮮な食材をふんだんに使う一方、肉・魚・卵は一切使用していません。中国様式の大皿から取り分けるスタイルで、「長芋のかまぼこもどき」「鰻の蒲焼もどき」「麻腐(胡麻豆腐)」など工夫をこらしたメニューと、盛り付けの細やかな美しさが特徴。
宇宙を象徴する五色(青、黄、赤、白、黒)の食材、はしり、旬、なごりが取り入れられています。
この普茶料理は3日前までに予約が必要です。その時季、食材の仕入れによってメニュー内容が変更されます。
また夜のライトアップも見事で、ディナーもおすすめです。後水尾法皇ゆかりの寺宝、チベット密教の高僧が来日して制作したという砂曼荼羅なども見学できます。
- 黄檗禅宗 瑞芝山 閑臥庵
- 京都市北区烏丸通鞍馬口東入ル278
- 拝観料:500円、抹茶・菓子付き1000円
- 13:00~20:00(受付19:30まで)
- 公式サイト
豊臣秀吉の弟・秀長の菩提寺、大徳寺塔頭の1つ「大光院」
京都には、普段は非公開で中を見学することができない寺院が多くあります。そのひとつが、臨済宗大徳寺派の大本山である大徳寺の塔頭「大光院(だいこういん)」です。
京都デスティネーションキャンペーン「京の冬の旅」(2022年1~3月)において、特別公開されています(期間限定)。
大光院は、豊臣秀吉の弟・秀長の菩提寺です。かつて秀長の領地だった奈良・大和郡山にありました。1599(慶長4)年に大徳寺の塔頭として、秀長の縁者だった藤堂高虎によって京都の大徳寺山内へ移転。
江戸時代に一度火災で焼失したものの復興し、戦後の1955(昭和30)年に現在の場所へ移されました。
江戸時代、文政年間の建物といわれる客殿にある「雲龍画」の襖絵は、奥州伊達家伝来の狩野探幽筆の屏風を襖に仕立て直したといわれ、1955年の移転時に寄進されました。
秀吉と縁があった初代和尚の木像が中央に安置され、左には秀長の木像も。この初代和尚は秀吉の怒りを買って九州へ流罪となり(約2年後に京都へ戻る)、茶人千利休とも縁があったとも。
また、これも移転時に寄進された「蒲庵」は、戦国時代の知将・黒田官兵衛(如水)好みの茶室だとか。
官兵衛の長男・黒田長政、加藤清正、福島正則がそれぞれ1つずつ石を寄進したことから「三石(みついし)の席」と称されるものの、石は現存していません。
畳ほどの狭い茶室で、「わび・さび」を好んだ利休の影響かなど思わされます。
- 大徳寺 大光院
- 京都市北区紫野大徳寺町92
- 拝観料:大人800円、小学生400円
- 10:00~16:30(受付16:00まで)
- ※通常非公開。2022年1月17日~3月18日(金)のみ特別公開。ただし、2月15日~18日(金)は拝観休止
そのほかにも、冬ならではの京都を楽しむ観光スポットや旅のプラン、非公開文化財特別公開などの情報が、以下のサイトで紹介されています。
コロナ禍のため遠出は叶いませんが、お近くの方は冬だからこそ体験できる京都の良さを存分に満喫するための旅の参考に、ぜひお役立てください。
- そうだ 京都、行こう。「禅と湯 ととのう京都」
- 開催日程:開催中~2022年3月13日(日)
- 公式サイト
- 京都デスティネーションキャンペーン「京の冬の旅」
- 開催日程:開催中~2022年3月21日(月・祝)
- 公式サイト
- ※非公開文化財特別公開は1月8日~3月18日(金)
- image by:シカマアキ
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