日本が誇る大迫力な造形美。お城ファンが選んだ、全国「推し城」ランキング
第10位 上田城/長野県上田市
「上田城」は真田昌幸によって築かれたものが有名です。しかしながら、その城は徳川方によって破却されており、現在残る上田城は真田家の後に移封された仙石氏が築いたもの。
城内には寛永3~5(1626~1628)年ごろに築かれた西櫓や、民間に払い下げられたあと城内へ再移築した北櫓、南櫓が現存。東虎口の櫓門には通称「真田石」と呼ばれる「鏡石」が置かれています。
現存するこれらの櫓が建つ本丸跡は城跡公園として整備されており、城下町の上田も江戸の風情を残しているのが魅力のひとつです。
- 上田城 二の丸跡
- 長野県上田市二の丸4-6
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第9位 安土城/滋賀県近江八幡市
織田信長により、1576(天正4)年から3年をかけて築城された「安土城」。日本初の天守閣を含む高層建築、総石垣など当時としては破格のスケールであったものとされています。
本能寺の変の争乱により焼失、わずかな遺構が見られるのみです。しかし、現在でも人の歩幅には合わない石垣造りの登城路「大手道(おおてみち)」の両側には、配下の武将たちの郭跡をみることができます。
- 安土城(安土城址)
- 滋賀県近江八幡市安土町下豊浦
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第8位 熊本城/熊本県熊本市
加藤清正が築城した名城「熊本城」は、迷路のような複雑な構造となっているのが特徴です。石垣は上に行くに従って傾斜がキツくなる「武者返し」という構造が採用。
西南戦争の直前に大小天守や御殿など本丸などが焼失しましたが、宇土櫓を始めとする櫓・城門・塀が現存しています。現在は13棟(櫓11棟、門1棟、塀1棟)が国の重要文化財に指定。
また、城跡は「熊本城跡」として国の特別史跡に指定されました。しかし文化財のうち半数近くが2016年の震災により倒壊。石垣も3割ほどに修復が必要となり、復旧が進められています。
- 熊本城
- 熊本県熊本市中央区本丸1-1
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第7位 名古屋城/愛知県名古屋市
「名古屋城」は、徳川御三家のひとつ尾張徳川家の居城として建設されました。築城時は尾張徳川家にふさわしく、天守は銅瓦葺き、屋根の金のシャチホコ、金箔で飾られた本丸御殿など贅をつくしたものとなっていたようです。
天守閣は史上最大級の延床面積を誇った五層五階地下一階の建造物でした。城郭として国宝指定第1号であり、先の戦災で焼失後も国の特別史跡に指定。
天守閣、本丸御殿、櫓などが再建され、往時の姿を示しています。しかし、天守閣は老朽化に対応するため、現在は閉館されています。
- 名古屋城
- 愛知県名古屋市中区本丸1-1
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第6位 苗木城/岐阜県中津川市
岐阜県にある「苗木城」は、中津川市内を東西に貫流する木曽川の右岸にそびえる城山(432m)に築かれていた山城です。敷地の確保が困難な岩山の上にあるため、建物の構築方法に自然の巨岩を利用した懸造りの石垣の一部が残されています。
さまざま年代の石垣が使用されており、石による多様な表情が楽しめます。現在の石柱は天守3階部分の床面を再現したもので、石の上が展望台になっているのが特徴。山頂からは、付近の山々、川、市街を一望することができ、その絶景は圧巻です。
- 苗木城(苗木城跡)
- 岐阜県中津川市苗木
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第5位 備中松山城/岡山県高梁市
「備中松山城」は、岡山県高梁市の標高480mの臥牛山に築かれた山城(標高430m)。その歴史は古く、鎌倉時代の1240(延応2)年に築城されました。その後、全山に中世城郭が拡大。1871(明治4)年に廃城されましたが、天守や櫓などは現存しています。
1941年に天守・二重櫓などが旧国宝(現在は重要文化財)に指定され、1956年には、主要遺構である下太鼓の丸跡・中太鼓櫓跡・小松山城跡・相畑城戸跡・天神の丸跡・大池・大松山城跡・切通及び番所跡の8か所が史跡に指定されています。また、最近では「天空の城」としても注目を集めています。
- 備中松山城
- 岡山県高梁市内山下1
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第4位 彦根城/滋賀県彦根市
井伊家の居城として1604(慶長9)年から20年の歳月をかけて建設されたのが「彦根城」です。天守と付櫓、多聞櫓が国宝指定されているほか、多くの現存物が重要文化財となっています。
天守は瓦屋根と白壁の城壁で覆われた堂々たるもの。天守の中に入って建物内を見学することもできますが、そこには戦に火縄銃用の穴や当時からの木造の柱など、当時の城内の雰囲気を残しています。
- 彦根城
- 滋賀県彦根市金亀町1-1
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