謎多きクレオパトラの最期…なぜか遺体が発見されていない偉人たち
チンギスハン
次は、人類史上最大の偉人のひとりともいわれる「チンギスハン」についてです。
世界史の教科書でも学ぶモンゴル帝国の創始者ですが、この偉人についても、モンゴルの北東部に埋葬されたと考えられているものの実際の墓所は分かっていません。
そのチンギスハンの墓地を探して『チンギス・ハーンの墓を求めて』というナショナルジオグラフィックの特番が組まれたり、『史上最大の謎 チンギス・ハンの墓 〜俳優・東出昌大がモンゴルの大地を行く〜』というNHKの番組が、東出昌大さん出演で放送されたりしています。
要するに、人類史上これだけ有名な人なのに、その遺体がどこに埋葬されたのか、いまだに分かっていないのですね。
没年は例えば、岩波書店『広辞苑』とか小学館『日本大百科全書』に1227年と書かれています。鎌倉時代ですね。
同じ鎌倉時代にあった元寇(げんこう)は、チンギスハンの孫にして、モンゴル帝国第5代のフビライハンが派遣した遠征軍です。しかし、その始祖であるチンギスハンの肝心の死後はわかっていません。
チェ・ゲバラ
次は、キューバ革命に参加した革命家「チェ・ゲバラ(エルネスト・ゲバラ)」です。
キューバ革命後の政権で要職に就くも、政治から退き、アフリカのコンゴや南米のボリビアなど、ほかの国々へ革命を輸出しようとしました。
最期は、そのボリビアで革命に失敗し、ボリビア軍によって処刑されます。遺体は、バジェグランデという小さなまちに運び込まれ、遺体安置所で報道陣などに公開されたあとに埋葬されました。そのときの名目は、山中での戦闘で負傷・死亡したとの話。
しかし、実際は裁判にもかけずに処刑した事実を隠すために、遺体の行方(正確な埋葬地)を非公開としました。
その結果、さまざまなデマが生まれます。最終的には、ゲバラの死後30年が経過した時点で、ボリビアの軍関係者が遺体の埋葬場所をマスメディアに漏らし、遺体発見への糸口となります。発見されたとき、チェゲバラは白骨化していましたが、両手が切り落とされていたのだとか。
ちなみに、チェゲバラを処刑したボリビア軍の元軍人が、2022年の3月に80歳で亡くなっています。その方は往時を振り返り、チェゲバラの射殺に躊躇したと明かしていたみたいですね。