食器は持ち上げない

「食器は持ち上げずにテーブルに置いたまま食べます。昔はステンレス製のお皿が一般的で、熱くて持てなかったところからきてるみたいですね。いまもその名残で、ほかの材質のお皿でも持たないのが当たり前になっています」（40代男性）

咀嚼音は美味しく食べてる証拠

「日本ではご飯を食べるとき、口を開けて音を出すことを『クチャラー』といわれるし、マナー違反みたいだけど、韓国は咀嚼音を出しても何も思われません。むしろおいしく味わってる証拠って思われます」（20代女性）

あぐらをかくのは正式な座り方

「男性も女性も立膝やあぐらをかいて食事をします。チマチョゴリを着ていた時代の習慣からきているから、正式な座り方なんです」（30代女性）

上下関係を大切にする

「韓国では目上の人に気を配るのが当たり前。お酒の席では、目上の人に見えないように顔を横に向けて、お酒を手で隠すように飲むのがマナーです」（30代男性）

「日本はグラスに入ったお酒が少しでも減るとすぐに継ぎ足すけど、韓国でそれはNG。空になってから継ぎ足さないと失礼にあたるんですよ」（30代男性）

初対面でもいきなり年齢を聞く

「韓国では、初めて会う人に何歳で何年生まれなのかを聞きます。1歳でも年上だったら失礼のないようにしないといけないので」（30代女性）

「はじめましてのときは、目上の人が手を差し伸べるまで待つのがマナー。下の者が先に手を差し出すのは失礼になるんです。あと日本では名刺をテーブルの上に置いたりするけど、韓国では交換した名刺をすぐにしまっても問題ありません」（20代男性）

ただ、韓国人同士でない限りそこまで意識はしないそうで、日本で働く韓国人は「フラットな接し方ができるから日本は働きやすい」と話してくれました。

この韓国人がこれほどまでに目上（年上）の人を大切にする理由は、「儒教」が強く影響しているようです。この儒教とは、孔子（紀元前6世紀）の思想が元となった教えのこと。

それは年長者や社会的地位の高い人を敬うことが最も大切という教えであり、同様に両親をとても大切にします。韓国人に両親に敬語を使う人が多いのも、この儒教の教えに沿ったものなんですね。

このように日本とは違う、韓国ならではの文化やマナーはたくさんあります。ですが、わたしたちは韓国の一側面を知ったにすぎません。今後も互いに文化や伝統を学び、異文化を尊重しあえる姿勢を大切にしていきたいですね。

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