いま、蘇る熊本の誇り。復興の力強さと癒しが伝わる「人吉温泉」の魅力
人吉の町を散策に出かけよう
青井阿蘇神社
まず向かいたいのが、人吉旅館の入り口からも見える大きな鳥居の「青井阿蘇神社」。熊本県唯一の国宝で、地元では親しみを込めて「青井さん」と呼ばれているそうです。
なんと大同元年(806年)創建と言われ、現在の社殿は相良長毎(さがらながつね)により慶長15~18年(1610~1613年)にかけ造営されたものです。
神社正面楼門前にある蓮池に架けられた、朱色の「禊橋(みそぎばし)」の風景が実にフォトジェニック!
豪雨の際には橋の上まで水位が上がり、たもとの鳥居の貫の高さまで水に浸かったというのだから、その被害の大きさがどれだけのものだったのか、自然の脅威に震撼します。
現在は平和な姿を取り戻し、再び人吉の人々を見守る存在に。池のまわりでは、マイペースに道を闊歩するかるがもたちの姿に癒されます。
- 青井阿蘇神社
- 熊本県人吉市上青井町118
- 0966-22-2274
- お祓受付:9:00〜11:30/13:00〜16:00。
朱印受付:9:00〜16:00
お守授与:9:00〜17:00 - 公式ホームページ
青井阿蘇神社から鍛冶屋町通りに向かう途中には、昔ながらの歴史ある施設や、ここ数年で新しくできたカフェなどが立ち並び、人吉の町の歴史に移ろいを感じます。
鍛冶屋町通り
人吉の歴史を感じる散策コースとして外せないのが「鍛冶屋町通り」。
相良藩の時代には多くの鍛冶屋があり、刃物や銃、農具などの産地として賑わっていたという通りで、石畳の小道には現在でも一軒の鍛冶屋と醤油蔵が残ります。
カフェやレストランが軒を連ねるエリアでもあるので、散策の一休みを目的に訪れてもいいと思います。
- 鍛冶屋町通り
- 熊本県人吉市鍛冶屋町
- 0966-22-2566
- 人吉駅から車で5分
- 「人吉球磨ガイド」ホームページ
人吉城跡公園
「鍛冶屋町通り」から球磨川を渡った対岸には「人吉城跡公園」があり、今でもしっかりと組まれた石垣の姿を見ることができます。
ここから眺める人吉の町の風景も素晴らしく、頑張って登った甲斐があるというもの。すぐ近くには鎌倉時代以前の城であった「原城跡」もあるので、城好きな人はぜひ訪れてみてください。
- 人吉城跡公園
- 熊本県人吉市麓町
- 0966-22-2324(人吉市文化課)
- 無料
- 熊本県公式観光サイト
球磨焼酎にうなぎ屋など、見逃せないご当地グルメ
人吉のトピックとしては、「球磨(くま)焼酎」の存在も忘れてはなりませんね。
球磨焼酎は、ウイスキーのスコッチ、ワインのボルドー、ブランデーのコニャックのように地名を冠することを世界的に認められている数少ないブランドだということをご存じでしょうか。
現在27の蔵元がそれぞれに個性的な焼酎をつくっています。お酒好きな人は醸造所や直売所を訪ねるのも楽しいと思います。
酒屋やスーパーではその豊富なラインアップを垣間見ることができるし、青井阿蘇神社の裏手にある「人吉温泉物産館」の球磨焼酎コーナーはなかなか充実しているので、お土産を探している人は覗いてみてください。
また、温泉プラスアルファがあれこれ充実している人吉ですが、町を歩いていて個人的に目についたのがうなぎ屋。
熊本県で人気NO.1の創業100年を超える老舗うなぎ屋「上村うなぎ屋」など数軒が香ばしい香りを漂わせながら軒を連ねています。
また、鍛冶屋町通り近くの一際目をひく「麻葉珈琲」をはじめお洒落なカフェも点在するので、いい塩梅にレトロとイマドキの両方を楽しめるのも人気の理由かもしれません。
旅館の立ち寄り湯のほかに、公共湯や銭湯の数が多いのもよろしく、温泉と合わせて町歩きを楽しみたい場所です。必然的に日帰りでは時間が足りなくなるので、絶対的に宿泊がおすすめですよ!
私は今回は食事付きの旅館泊でしたが、郷土料理から居酒屋、バル系のお店まで飲食店もなかなか充実しているので、次回は素泊まりで外に食べに行くパターンがいいかな?なんて考えています。