現実問題、北陸方面は今どこに行けて、どこに行けないのか?現地在住者の独自調査でわかったこと
北陸新幹線の金沢・敦賀(福井)間開業があと半月ほど、3月16日(土)に迫っています。その意味で、あらためて北陸旅行に注目が集まる時期のはずでしたが、ご存じのとおり、能登半島で元日に大地震があり、北陸方面への旅行控えが発生しました。
現実問題として今、北陸方面の旅行はどこに行けて、どこに行けないのでしょうか。土地勘がない人からするとちょっと判断しかねるはず。
そこで今回は、北陸在住のライターにして、北陸のローカルメディアを運営する筆者が、新幹線の金沢・敦賀間開業と共に周遊できるエリアを紹介します。
北陸の事業者の多くは今、風評被害もあって、多くの観光客を待ち望んでいる状態だと、他媒体で筆者が行った独自調査でも判明しています。ぜひ、本記事を参考に、震災の物理的なダメージが極めて少ないエリアの北陸旅行に出掛けてみてください。
北陸新幹線の延伸ルートの旅行は問題ない
冒頭でも書いたとおり、北陸新幹線が福井県南部の敦賀まで延伸されます。それまでは、福井県の東隣、石川県の県庁所在地である金沢までしか通じていませんでした。
その新幹線が、金沢からさらに西へ延び、石川県西部の小松、加賀温泉を経て福井県に入り、県南部の主要都市である敦賀まで延びます。
敦賀まで来れば、もう関西はすぐそこ。敦賀からは、滋賀や京都の県境が間近です。福井県南部の人の多くは、自分たちを北陸圏ではなく、関西圏の人間だと認識しているとよく耳にするほどです。
その関西まで、北陸新幹線がつながる未来がまた、大きく前進するのですね。
そこで、今回の本題。元日にあった能登半島地震の影響は、北陸新幹線が新規開業するエリアにどの程度の被害をもたらしたのでしょうか。
結論から言えば、物理的な被害は限定的です。そもそも、今回の震源である能登半島の先端近くから、同じ石川県の県庁所在地の金沢市でさえ、距離にして100kmほど離れています。
100kmと言えば、都心から山梨県の甲府市くらい。今回、北陸新幹線はその金沢からさらに西へ向かい、震源から遠ざかるように小松、加賀温泉を経て、福井県の芦原(あわら)温泉、福井市、越前たけふを経て敦賀へと向かいます。
これらの地域では、物理的な被害が限定的だったのにもかかわらず震災直後から、客足が遠のきました。福井県に入った芦原温泉ですら、予約客のキャンセルが相次いだと報じられていました。
繰り返しますが現実は、能登半島の北~中部を除くエリアでは、通常どおり営業を続けている場所がほとんどです。
もちろん、例外はありますので、公式ホームページなどで訪問前のご確認は不可欠ですが、北陸新幹線に乗って観光に出掛ける場所として基本的に問題はありません。