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290人の名探偵を輩出。金沢にある日本初の「ミステリーカフェ」

坂本 正敬
坂本 正敬
2019/11/06

有名観光地では、決まっておいしいコーヒーショップが見つかります。今の時代、豆の仕入れや焙煎(ばいせん)、内装の設計などにこだわっているカフェや喫茶店はたくさんあり、迷ってしまうほどですよね。

謎屋珈琲店の看板はどこでしょう? image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

そこで今回は北陸を代表する観光地の金沢で、お店選びに迷ったら立ち寄りたい喫茶店を紹介します。コーヒーがおいしく、もちろん内装にも力を入れている上に、コンセプトそのものが他店と大きく異なっている同店。訪れたらユニークな体験ができるはずです。その名も「謎屋珈琲店」。

店名から謎に包まれていますが、日本初のミステリーカフェとして先日、東京の文京区に2号店を出したカフェになります。金沢旅行の際、ちょっと休憩したいと思ったら、ぜひとも立ち寄ってみてください。

不思議なコンセプトカフェ。日本初の「ミステリーカフェ」

image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

名前からしてユニークな謎屋珈琲店。実は「ミステリーカフェ」という言葉で商標を登録した、日本初のミステリーカフェです。店内ではコーヒー片手に各種の謎解きを楽しめるという個性的な喫茶店になっています。

今回話を聞いた金沢本店の店長である中山純一さんは、創業者の郷司峰義さんと金沢大学の先輩と後輩の関係なのだとか。

中山さんは、経営に参加する前からお店作りのコンセプトを身近な立場で耳にしていたそう。前職を辞めた後、謎屋珈琲店にスタッフとして入り、今では金沢本店の店長を任されるようになったのだとか。

今回話を聞いた、金沢店本店の店長・中山純一さん image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

創業者の郷司さんは、大分で生まれ愛知育ち。小学生のころにテレビゲーム『かまいたちの夜』 という推理ゲームと出会い、同ゲームの原作者(我孫子武丸先生)のデビュー作『8の殺人』を読んだことがきっかけで、推理小説にはまったそう。自ら執筆し公募新人賞に応募した経験もあるほど、筋金入りのミステリーファンだといいます。

大学卒業後は、学習塾で国語の教師として活躍します。しかし、推理小説家をしながら喫茶店を開くという年来の夢をかなえるべく退職。福井にある自家焙煎の喫茶店での修業を経て、北陸新幹線開業に合わせた2015年に現在の本店をオープンするために動き始めました。

開業にあたっての周囲の反応を郷司さんに聞いてみると、「事業計画を見せたときの金融機関やビジネスの先輩、金沢市役所の商業振興課などの意見は否定的だった」と振り返ります。しかし、親など身近な人たちは「詳しいことは分からないけれど、(郷司さんが)やりたいんならやればいい」と後押ししてくれたのだとか。


image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

推理小説家でありながら喫茶店オーナーになるという夢の片方が実現すると、個性的な取り組みが話題を呼び、今では10名のスタッフを抱え、国内外からミステリーファンが集まる人気店になりました。

2019年には東京の文京区にも2号店がオープン。出店の背景には、東京や埼玉など関東圏から来るお客からの強い要望があったそう。それだけ顧客に愛されているお店なのですね。

ちなみに「本当のミステリ作家が経営するミステリーカフェ」という目標は今も変わらず、今後も時間を見つけては書き続けていきたいと考えていると、郷司さんの言葉もありました。

翻訳家/ライター。1979年東京生まれ、埼玉育ち、富山県在住。成城大学文芸学部芸術学科卒。国内外の紙媒体、WEB媒体に日本語と英語で執筆する。 主な訳書に『クールジャパン一般常識』(クールジャパン講師会)。

290人の名探偵を輩出。金沢にある日本初の「ミステリーカフェ」
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