Z世代にひそかに人気…ネオンが映える昭和な温泉街「戸倉上山田温泉」をぶらり旅

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2024/05/17

昭和レトロが炸裂する温泉街を散策

ネオンに輝く歓楽街 image by:小林繭

外湯めぐりをしながら町を歩いていると、とにかく目につくのが飲み屋街の派手な看板。片側に宿が建ち並ぶ目抜き通りの反対側は、小さな店が軒を連ねる繁華街となっていて、辻の入り口にはレトロな看板が並びます。

ネオン看板に惹かれて、路地から路地へと夜の散策 image by:小林繭

細い路地にスナックや小さな飲み屋がひしめき合う風景は、繁華街というより歓楽街の呼び名がピッタリ。昭和が炸裂する店名やロゴデザインは眺めているだけでも面白く、カメラ片手に散策するのも楽しそう。

どこか懐かしい射的屋さん image by:小林繭

そんなスナック街の一画で一際目を引くのが射的屋さん。これを懐かしいと思うのか、新鮮と思うのかで世代が分かれるところですが、消えてほしくない日本の温泉文化のひとつであることは確か。

こちらの射的屋さんには看板ねこちゃんの姿が。店内にはわんこも! image by:小林繭

店先で店主と他愛もない会話を交わしながら他愛もないゲームに興じ、見事に命中したらその場にいる他のお客さんも一緒になって笑顔。肩の力が抜けた温泉街ならではの時間がゆるりと過ぎていくのがいいんです。

歓楽街の各入口には集合看板もあってわかりやすい image by:小林繭

一休みしたくなったら、ちょっとスナックを覗いてみて。最近は若い人が経営するスナックも多く、明朗会計なので安心して楽しめますよ。

そんなふうに歓楽街をぷらぷらしていると、自然に地元の方々との会話が始まるのが戸倉上山田温泉の魅力。人の顔が見える温泉観光地とも言えるかもしれません。

おすすめは「素泊まり」で地元のグルメを味わう

各国料理の中でもタイ料理屋さんの多さが目につきました  image by:小林繭

歓楽街には居酒屋、蕎麦屋、寿司屋、焼肉屋、焼き鳥屋、韓国料理、タイ料理、中華、イタリアンとバラエティ豊かな食事処が点在するので、戸倉上山田温泉に泊まるなら、素泊まり、または朝食のみの設定にして、夜ごはんも街中でいただくのが楽しくてよき。たくさんお店があるので、ちょっとずつつまんで梯子という楽しみ方も。

正直かなり辛った「おしぼりうどん」。味噌をたっぷり入れることで味がまろやかに image by:小林繭

名物「おしぼりうどん」もぜひお試しあれ。辛味大根をすりおろして、おろしたての大根を絞った「おしぼり」と呼ばれるしぼり汁に味噌を溶かして薬味を加えいただくうどんで、辛味大根の辛さを味噌でまろやかにしていただくのがポイント。小腹が減ったときにはお焼きをどうぞ。

ホームから眺めるそば屋さん image by:小林繭

訪ねてみて思ったのは、この地の飲み屋街文化の浸透度の高さ。もちろんどこの温泉街でも飲み屋はつきものですが、駅の食堂でも盛大に盛り上がっているお客さんの姿があるのは戸倉上山田温泉ならでは。


惣菜が並ぶ駅のそば屋さんのカウンター image by:小林繭

食堂といっても改札口横にある小さなコーナーで、構内からも利用できる立ち食いそば的な簡易なお店ですが(この空間がまたなんとも昭和で最高です!)、瓶ビールを何本も並べてそこだけ新橋のカード下の一画のように昼間から盛り上がっている一行をお見かけしました。

到着しての乾杯なのか、これから帰るところでシメの乾杯なのかはわかりませんが、地元呑みと温泉を楽しむ温泉旅スタイルに最高の温泉地ではないですか!

車内で地酒や芸が楽しめる「湯けむりNEOネオン号」image by:PR TIMES

ちなみに到着するのを待ちきれずに飲み始めたい!という人におすすめしたいのが「湯けむりNEOネオン号」。この4月からスタートしたしなの鉄道軽井沢駅と戸倉駅を結ぶ直行便で、車内では地酒を飲みながら芸者さんの芸を楽しむことができます。

国の名勝「姨捨の棚田」の夜景 image by:photoAC

温泉以外にも、ちょっと足を伸ばせば姨捨山伝説の里としても知られる国の名勝「姨捨の棚田」があり、日本の棚田百選及び重要文化的景観にも認定された美しい棚田の景観を見ることができますし(夜景を楽しむナイトツアーも開催されています)、ついでに上田観光も無理なく可能。春なら上田城に寄り道してお花見も!

  • 姨捨の棚田
  • 長野県千曲市八幡
  • 026-273-1111(千曲市棚田保全推進会議代表)
  • 姨捨駅より徒歩で10分/屋代駅より車で15分
  • 料金:大人3,500円/子供2,000円 ※戸倉上山田温泉宿泊割引あり
  • 開催日:毎週土曜(除外日あり)
  • 19:50~21:30
  • ナイトツアーの詳細はこちら

イマドキのお洒落なお店も好きだけど、世の中すべてが小洒落たコーヒー店や、ナチュールワインを提供するイタリアンとなってしまってはつまらない、を実感した「戸倉上山田温泉」。

ここで旅人を待っているのは、温泉と、飲み屋街文化と、人々の笑顔。失われてほしくない、日本の温泉文化を体験しに出かけてみませんか?

  • image by:小林繭
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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東京生まれ、湘南生息中のフリー編集ライター。インテリア、旅モノ、湘南情報を中心にお仕事しています。All About沖縄ガイド。目下、踊れる編集ライター目指し趣味のフラメンコに取り組む日々。趣味は温泉。

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