朝からまさに至福の時。美味しい「朝食ビュッフェ」の見極め方&おすすめホテル7選
みなさん、ホテルでの朝食はビュッフェ派ですか?洋食と和食と両方の美味しいところを食べられるとか、分量を調整できるとか、何を食べようかと悩む時間が楽しいとか、ビュッフェならではのお楽しみがありますよね。
基本的にビュッフェスタイルを提供できるのはある程度の客室数を持つホテルとなり、品数の多さを求めるのであれば、大型施設に限定されます。
そして、当たり前ですがコンテンツやサービスはプライスとのバランスなので、高いホテルの朝食が充実しているのは当然のこと。とはいえ、やはりその満足度は施設によって微妙に異なるので、毎回、過度な期待はせずとも、全体的にバランスがよいかどうか気になってしまいます。
あくまでも私的な見解ですが、ビュッフェが美味しいホテルに共通して言えるのは以下のポイントかなと思っています。
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1. サラダの野菜の状態
朝食ビュッフェに必ず登場するサラダコーナー。このサラダコーナーをチラッと見るとだいたいその施設の“やる気”がわかります。野菜の種類やトッピング、ドレッシング等の豊富さの話ではなく(当然、値段に比例して種類が増えます!)、野菜の下処理がきちんとされているかどうか。
例えば、レタスは冷水にさらしてシャキッとさせるだけで食感も見栄えも段違い。そのレタスがパリッと瑞々しいものであれば、レタスとフルーツトマトと缶詰の水煮コーンだけでもサラダバーは成り立ちます。
さらにもう一声を望むなら、そこに水にさらしてパリッとさせた紫大根のスライスなんかがあれば、彩りや見栄えのこともちゃんと考えているのだな、ということがわかり完璧です。繰り返しますが種類の多さではなく、素材への配慮、一手間を省いていないかどうか。
2. 郷土料理や土地の旬菜
その土地の旬菜や、名物料理、郷土料理などの品があるかないかもポイントのような気がします。ほんの少しでいいんです。
山間部であれば地元のおつけものや季節によっては山菜、ご当地グルメがある地域であればご当地のおかずを、本当に一口サイズの小さな器で提供。
せっかくこの土地に来たのならこれを食して欲しいという品が1品でも2品でもあると、そこにあたたかな“おもてなしの気持ち”を感じます。
3. 細部への配慮
それぞれに限られた条件の中で可能な限り“美味しい食事を提供したい”“心地よい滞在を過ごして欲しい”という気持ちは、何気ない細部にでるものだと思います。
例えば、湧水のある土地であれば飲用水のポットに湧水を用意するだろうし、水に恵まれない土地であればお好みで選べるように水の他にレモンウォーターのポットも並べるとか、そういった類のこと。コーヒーカップが温められているとおっと思うし、食後に部屋に持って行けるよう紙コップの用意があると嬉しいですよね。
自家製のジャムや漬物といった品が並ぶとか、地元の農家さんで作った野菜ですという説明書きが添えられているとか、本当に些細なことですが、そういった配慮があるかどうかが大切。
上記の3つのポイントをクリアしている朝食ビュッフェは、間違いなく美味しく、心地よく、朝から幸せ気分を提案してくれる優秀ビュッフェだと思っています。ということで、いくつか「おすすめの朝食ビュッフェのあるホテル」を紹介したいと思います。
プレミアホテル門司港/福岡県
関門海峡とレトロな街並みを望む「プレミアホテル門司港」は、建築家アルド・ロッシの設計によるデザインが美しいホテル。朝食は、2階にある「ブッフェ ファーマーズ」にて。天井が高いこのレストランは全体的にクラシックな雰囲気で、窓の外に海峡を眺めるロケーションが素敵です。
ビュッフェは、和洋のおかずがそろうオールマイティタイプで、ご当地メニューにも力が入っています。門司港のご当地グルメ「焼きカレー」をはじめ、味噌汁の具材はなんとふぐ!福岡グルメもちらほら登場。
野菜、フルーツ、パンやスイーツまで品数豊富に幅広く網羅されている印象です。
そして驚かされるのがスパークリングワイン。朝食のスパークリングワインは大歓迎派ですが、通常もっとハイクラスのホテルでないと見られないサービスなので、これは嬉しいサプライズ!
ビュッフェにありがちなガチャガチャした雰囲気とは無縁のゆったりとした空間にも大満足。門司港観光の拠点としてアクセスも最高なので、また門司に行くことがあれば絶対にココに泊まります。
- プレミアホテル門司港
- 福岡県北九州市門司区港町9-11
- 093-321-1111
- 小倉駅より約15分/博多駅より約35分
- 営業時間:7:00~10:00(10:30にclose)
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SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE/山形県
鶴岡にある田んぼに浮かぶホテル「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE」の朝食は、和食を中心としたビュッフェ。山形庄内の奥深い食と繋がる“farm to table”をコンセプトにかかげるだけあり、豊かな庄内の食を体験できる朝ごはんがいただけます。
カウンターに並ぶのは、信頼できる産地で育まれ生産者の顔が見える安心安全な食材を使ったメニュー。季節を感じられる旬の食材を中心に、食材本来の味を生かした庄内の食が体験できます。
孟宗竹と呼ばれる筍を使った山形庄内の郷土料理「孟宗汁(もうそうじる)」や、春は露地物の山菜や年間を通して在来作物を使った料理が常に提供されている様子を見ると、この地の食の豊かさを垣間見ます。
特筆すべきはそのお米の美味しさにもあり、つや姫と雪若丸、そしてつや姫玄米の3種類のご飯がカウンターに並ぶのは、さすが米どころ庄内。
朝食会場となるレストラン「MOON TERRASSE」の田んぼを眺める景色も素晴らしく、朝から自然の恵みを身体いっぱいにいただくことができるビュッフェです。
- SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE「MOON TERRASSE」
- 山形県鶴岡市北京田字下鳥ノ巣23-1
- 0235-25-7424(9:00〜18:00)
- 鶴岡駅から車で約10分
- 朝食料金:小学生以上 2,640円/未就学児 1,430 円/2 歳以下無料
- 営業時間:6:30~9:30(L.O. 9:00)
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ホテルリソルトリニティ京都/京都府
京都市役所近く、麩屋町通りにある「ホテルリソルトリニティ京都」。1Fにある「BLUE BOOKS Cafe」は、宿泊者が1日を通して利用できるラウンジ的な空間で、そこでいただく朝食ビュッフェが気に入っています。
朝食時にはカウンターに約30種類の和洋食のおかずが並び、和食は美味しい豆腐や、ひじき、煮物など京都らしいおばんざいメニュー。
洋食派なら、パンに好みのハムや卵類とサラダといった具合。小ぶりのパンが数種類用意されているので、趣向をかえたオープンサンドが楽しめます。
ビュッフェとして特に豪華というわけではありませんが、食後のコーヒーも美味しく、通常の朝ごはんとしては十分豪華ですし、お値段から考えればこんなにいただいていいの?という感じ。
何よりカフェの居心地がいいことがポイントで、食後にコーヒーのおかわりをしながら本棚の本をパラパラ。ビジネスホテルにありがちな雑然とした朝食タイムとは無縁なコージーな時間が過ごせます。ちなみに「BLUE BOOKS Cafe」は、ブルーノート経営のカフェだそう!
- ホテルリソルトリニティ京都
- 京都府京都市中京区麩屋町通御池上る上白山町249
- 075-211-9269
- 京都市役所前駅から徒歩2分
- 料金:1,980円/就学幼児無料
- 営業時間:7:00~10:00(L.O. 9:30)
- ホームページ
奥日光 森のホテル/栃木県
お湯よし、食事よしの「奥日光 森のホテル」。1Fの「杜のダイニング」でいただく和洋ビュッフェも満足度が高いと評判です。
朝の光がさしこむ明るいダイニングには、丁寧に作られた数々のおかずが並び、それぞれ小さな小鉢に美しく盛られているので、取りやすく、見た目にもスッキリ。
朝から湯葉がいただけるのは日光ならでは。焼きたてのだし巻き卵をテーブルまで届けてくれるサービスも素敵です。
ちなみに、「奥日光 森のホテル」は全25室のこぢんまりしたホテルで、この規模のホテルでこれだけの内容の朝食ビュッフェを提供してくれる宿はなかなかありません。そういった意味でも“もてなし”の気持ちを感じます。
食後はラウンジや森を眺めるテラスに場所を移してコーヒーを飲みながらのんびり過ごすのがおすすめです。
- 奥日光 森のホテル
- 栃木県日光市湯元もみの木通り
- 0288-62-2338
- 東武日光駅/日光駅からバスで約75分
- ホームページ
箱根ホテル小涌園/神奈川県
種類の豊富さで圧巻の迫力ビュッフェなら「箱根ホテル小涌園」。朝から60種類近い和洋中のメニューがずらりと並びます。
ライブキッチンでは、その場で好きな具材で握ってくれるオーダーメイドおにぎりが人気。ホテルで焼いたパンを使ったローストビーフサンドも美味。小涌園のシグネーチャーメニュー「小涌園カレー」「小涌園ラーメン」が朝からいただけるのも嬉しく、とにかくトピック満載な朝食ビュッフェ。
あまりにも品数が多いので、ここでは食べ合わせは考えず好きなものを好きなだけいただくことをおすすめします。
ビュッフェのドリンクには朝からアルコールドリンクも含まれているので、朝ビール、朝呑みも叶う稀有な宿。キッズメニューも充実しているのでファミリー層にとっても居心地抜群です。
- 箱根ホテル小涌園
- 神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1297
- 0465-22-5489(10:00~18:00)
- 強羅駅からバス/箱根湯本駅からバスで約20分
- 営業時間:7:00~9:30
- ホームページ
OMO5小樽(おも) by 星野リゾート
ワン&オンリーの朝食ビュッフェを展開するのが、歴史的建造物をリノベした「OMO5小樽(おも) by 星野リゾート」。スペインのパラドール(中世のお城や歴史的建造物に宿泊できる国営ホテル)にインスパイアされたこのホテルには、なんとビュッフェにスペインの朝食メニューが並びます。
朝ごはんの定番揚げ菓子「チュロス」(ホットチョコレートにディップして食べます)やトルティージャ(スペイン風オムレツ)をはじめ、生ハムやケソ(チーズ)、オリーブなど!
もちろん、普通の和洋食メニューもある守備の広さがポイント。クロワッサン、ペストリーなど種類が充実しているパンコーナーも魅力的ですし、小樽市民の台所である南樽市場で人気の惣菜コーナーがあるのも嬉しい配慮。連泊してあれこれ制覇したくなる朝食ビュッフェです。
- OMO5小樽(おも) by 星野リゾート
- 北海道小樽市色内1丁目6-31
- 小樽駅より徒歩約9分
- 料金:大人・小学生2,300円/4~6歳(未就学)600円/0~3歳無料
- 営業時間:7:00~10:00(L.O.9:30)
- ホームページ
ザ・リッツ・カールトン沖縄
最後にハイクラスホテルを。ハイクラスの中でもハイエンドに位置する「ザ・リッツ・カールトン沖縄」の朝食ビュッフェは、和洋食に沖縄ごはんがプラスされたもので、完成度の高さはさすがです。
通常レモンを使うところにはシークワサー、砂糖の代わりに黒糖を使用するなどさり気なく全体に沖縄の食文化のエッセンスが散りばめられ、それらがとても美味。
もちろん、オムレツは目の前でシェフが焼いてくれるスタイル。ゆし豆腐、チャンプルー、イリチーをはじめ沖縄メニューも実に豊富なラインナップで、ごはんも白米、お粥、ジューシー(沖縄の炊き込みごはん)がそろいます。パンの充実も素晴らしく、シンプルなセイボリーからデニッシュ、ペストリー、パンケーキまで。
何よりも眺望が素晴らしく、レストランの周りをぐるりと囲む水盤と、その向こうに広がる真っ青な海を眺めながら、優雅な朝食タイムが過ごせます。完璧に別世界の朝食!
ちなみに「ザ・リッツ・カールトン沖縄」の朝食は、マリオット・ボンヴォイ会員(登録無料)となるとお得な料金で利用できるようです。
- ザ・リッツ・カールトン沖縄
- 沖縄県名護市喜瀬1343-1
- 0980-43-5555
- ホテル閉館期間:2024年7月15日(月)15:00~2024年8月13日(火)15:00 ※リノベーションのため
- 営業時間:7:00~10:30
- ホームページ
朝食は夕食に比べるとなかなか個性が出にくいイメージですが、そのホテルのコンセプトやゲストに対してのもてなしの気持ちは朝食にこそ出ると思います。というのも、いい宿こそ朝食に手を抜かないから。
冒頭にも述べましたが、品数の豊富さや食材の豪華さは値段に比例することなので、利用する側が求める内容に応じた金額のホテルを選ぶのが基本です。
それに世の中の常として、多くのホテルを経営するチェーン企業の方がコストパフォーマンスという点で軍杯が上がるのは説明するまでもありません。なので、利用する側が一概に豪華かどうか、コスパがいいかどかだけを判断基準にするのもどうなのかな?と思うのです。
食材や光熱費の沸騰がリアルにのしかかり、同時にSDGs意識が声高に叫ばれる今、単純に朝食ビュッフェを提供し続ける(しかも、質のよい)のは、なかなか体力と気力のいること。
品数の豊富さと食材の豪華さとは別なところにもホテルの食へ対する質を見ることができますし、そこを大切に考えているホテルを応援したいなと思うのです。幸せな朝食を提供してくれるホテルに、心からの「いただきます!」と「ごちそうさま!」を伝えたいですね。
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