目的地は、車窓?「乗ってみたい海外の鉄道・列車」ランキング ベスト10
第3位 ロートホルンSL鉄道(スイス)

スイスで唯一、蒸気機関車による定期運行を続けている鉄道。1892年開業という歴史を誇り、真っ赤な客車を牽引して山を登る姿は、それ自体が絵になります。
ブリエンツ湖畔から山頂駅まで一気に高度を上げる車窓では、湖の深い青とアルプスの山並みの対比が見事。客車は窓ガラスを開放したオープンタイプで、涼やかな風と汽笛、石炭の匂いまでもが旅の記憶になります。
第2位 ユングフラウ鉄道(スイス)

ヨーロッパで最も標高の高い駅を目指す登山鉄道。アイガーやメンヒといった名峰の岩盤をくり抜いたトンネルを抜け、標高3,454mの終着駅「ユングフラウヨッホ」へと到達します。
展望台から望むのは、世界自然遺産のアレッチ氷河とアルプスの峰々が織りなす白銀の世界。夏でも変わらぬその眺めと、山岳技術の結晶といえるルートを登りきる高揚感は、ほかの鉄道では代えられません。
第1位 氷河特急(スイス)

栄えある1位は、ツェルマットとサンモリッツを結ぶ氷河特急。アルプスの大自然を約8時間かけて横断し、291の橋と91のトンネルを通過する、世界的な人気を誇る観光列車です。
大型のパノラマ窓の向こうには、高山植物、深い渓谷、点在するのどかな山村。視界を遮るものが何もありません。
平均時速の遅さから「世界一遅い特急列車」とも呼ばれますが、それは欠点ではなく最大の価値。移動そのものが旅の目的になるという鉄道旅の本質を、もっとも純度の高い形で味わえる一本です。
ゆっくり進むほど、旅は濃くなる
ベスト10を見渡すと、スイスの路線が4本、スイス・イタリアにまたがるレーティッシュ鉄道を含めれば5本。さらに北欧から3本が名を連ね、上位は明確にヨーロッパ勢が占めました。
そして選ばれた10本に共通していたのは、速さをまったく売りにしていないことです。世界一遅い特急、急勾配をゆっくり下る山岳鉄道、夜をかけて北へ向かう寝台列車…。どれも「早く着くこと」を潔く手放し、その分の時間を車窓に注ぎ込んでいます。
憧れの車窓を旅の計画に落とし込むなら、次の一歩はツアーラインナップの確認から。時刻表の上では8時間でも、記憶の中ではきっと、もっと長く残る旅になるはずです。


