人間、本当に美味しいと黙る。大阪のソウルフード「肉吸い」
旨いものが寄り集まる食の街、大阪。大阪の名物といえば、たこ焼きやお好み焼きなどが思い浮かぶと思いますが、大阪人のソウルフード「肉吸い」をご存知でしょうか? カロリーが高めなインパクトの強い名前ですが、噂によれば、ダイエットにも効果的だとか。
ダイエットにもおすすめ!うどんが入っていない肉うどん「肉吸い」
それが今回、ご紹介する大阪・難波名物の千とせの「肉吸い」です。
なんだかすごい名前ですが、肉吸いとは、シンプルにいえば「うどん抜きの肉うどん」。
そう、お肉とお出汁と卵が丼に入った食べものです。丼の中には、たっぷりのお肉がどっさり。お出汁にもお肉の旨味がしみ出て、お肉とネギと出汁を最初に口に含んだ時から、お客さんは黙りこくります。
「真に美味しいものを食べた時、人は美味しいとは言わない。ただ黙る」
これは、かつて作家の椎名誠さんが講演会で仰った言葉ですが、「千とせ」にいると、真実だと思わずにいられません。
好みで七味をかけるのもよし!私は頼んだことはありませんが、お豆腐入りもアリ。
コンビニでも期間限定で販売されていたこともあるので、召し上がったこともある方もいらっしゃるかもしれませんが、この肉吸いが誕生したのはなんばグランド花月前にある「千とせ」。
もともと美味しいおうどんを出すお店として知られていた千とせは、なんばグランド花月に出演する吉本興業の芸人さんご贔屓のお店でした。(もちろん今も)
実は、この立地が肉吸いを生んだといえます。それは、千とせを贔屓にしていた吉本の芸人、花紀京さんが若い頃に「二日酔いでオナカが膨れすぎているから」と、うどんの麺抜きの肉うどんを注文したことが、はじまり。また、出演前で食事の時間がない芸人さんにも、うどんの麺が入っていないから「時短」になると、人気に。その歴史を知ると、なんばグランド花月と千とせの「土地のご縁」を思わずにいられません。
最初はこの肉吸い、お店の常連さんにだけが知ると裏メニュー的な感じだったと思うのですが、いつのまにか大阪のソウルフードとまで言われるようになりました。
それは「食い倒れの街」大阪人の厳しい舌をうならせたその味に真価があるのでしょうね。ところで、千とせでは肉吸いのお供として「TKG」こと卵かけご飯も人気なのです。ツウは「小玉」と注文。すると小さな卵かけご飯が出てきます。
「肉吸い」は自宅でも割と簡単にできそうですよね。しかも、「肉吸い」はダイエットにも効果的。炭水化物の摂取を気にすることなく、ダイエット中でもお腹いっぱい食べられます。
ですから、低糖質ダイエットを実行されている方、もし、ダイエット期間中に大阪で何を食べよう?と迷ったら千とせで「肉吸い」してくださいね。近くにはタコ焼き屋さんも並んでいますが、そちらはダイエット終了時に。
千とせ 本店
大阪府大阪市中央区難波千日前8-1
営業時間 10:30~14:30
定休日 火曜
- image by:御田けいこ
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