その雄大さ、世界遺産級。巨石が立ち並ぶ山梨「昇仙峡」を歩く
ユネスコの世界遺産として知られる中国の絶景「武陵源」をご存じでしょうか?映画「アバター」のモデルとなったといわれる、巨大な石柱のような奇岩や岸壁が立ち並ぶ景勝地です。
そんな幻想的な雰囲気を味わえる場所が、実は日本にも、それも“首都圏”にあるのです。それが、山梨県甲府市にある「昇仙峡」です。今回は一都三県にまたがる広大な国立公園「秩父多摩甲斐国立公園」にある昇仙峡を、実際のルートを辿りながらご紹介します。
緑豊かな幻想的な空間「昇仙峡」
昇仙峡をぐるりと回る昇仙峡グリーンラインという道は、何度かツーリングで通ったことがあり、珍しい景色が広がる場所であることは知っていたのですが、詳しく散策した事はありませんでした。
そこで今回は昇仙峡をメインに公園内を見ていこうと、観光ルートを歩いてみました。ちなみに昇仙峡までのアクセスは、マイカー(バイクを含む)のほか、甲府駅からバスやタクシーでというのが一般的なようです。バスやタクシーを利用した場合の所要時間は、甲府駅から約30分ほどかかります。
今回は、昇仙峡グリーンラインの中腹に位置する県営無料駐車場にバイクを停め、乗り合いバスで渓谷の上流まで連れていってもらい、渓谷沿いの遊歩道を下りながら有名どころを見学するというルートで進みます。
このルートだと歩きは下りだけなので、体力が無くても楽に昇仙峡の有名どころを見て回ることができます。往復する必要が無いため、時間が無いけど見どころは押さえたいという方にもぴったりですね。
実際に2019年5月下旬に昇仙峡へ行ってみると、意外にも人がまばらでゆったりと見て回れました。紅葉が有名な場所でもあるので、秋ごろの方が混雑するのかもしれませんね。
乗り合いバスでは、昇仙峡の見どころについて簡単な案内をしてくれます。ほどなくして到着する上流側駐車場、そこからさらに少し上った場所にあるロープウェイの近くにある商店街は、令和になったいまでも、昭和感が漂う昔懐かしい雰囲気を醸し出しています。
いよいよ昇仙峡の見どころをめぐる遊歩道に突入です。水晶を主体とした土産物屋さんを抜けて階段を下りて行くと、早速現れるのが「仙娥滝」です。この滝、想像ではもっと華奢な滝のイメージでしたが、予想に反して迫力ある見応えのある滝でした。
遊歩道から滝までの距離は数十mはあると思うのですが、その遊歩道まで細かなしぶきが飛んできます。マイナスイオンを感じてリラックスできますよ。