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その雄大さ、世界遺産級。巨石が立ち並ぶ山梨「昇仙峡」を歩く

梅原 慎治
梅原 慎治
2019/06/07
裏覚円峰。遊歩道を歩く人と比較すると、岩の大きさわかります

仙娥滝を過ぎて少し歩くと現れるのは、「覚円峰」をはじめとした石柱のような奇岩群です。高さ180mといわれる覚円峰は、ビルでいうと60階建てくらいでしょうか?

それだけの高さの絶壁とゴツゴツとした岩肌は、圧巻の一言です。写真で最も高く見える岩山が「覚円峰」の裏側(下流側から見える姿が“表”のようです)で「裏覚円峰」と呼ばれているそうです。

言い伝えによると覚円峰には、その頂上に畳を数畳ひける場所があるそうです。そしてその場所で、澤庵禅師の弟子の僧侶、覚円禅師が修行していたために、その名がつけられたんだとか。

このような奇岩は花崗岩(かこうがん)を主成分としており、風化や水による浸食を受けてこのような形に形成されました。気が遠くなるような年月をかけて自然が作り上げた芸術作品ですね。

裏覚円峰。岩から松や楓などの木が生えている珍しい光景

昇仙峡という渓谷を形作る岩や沢は、実際に目にすると本当に自然の迫力を感じられます。しかし、これが写真になってしまうとスケール感が抜けてしまためか、その迫力が伝わり難くなってしまうというのが難点ですね。

覚円峰を近くから見上げたようす。迫力イマイチ伝わりづらいですね
HDR撮影

最近はスマートフォンでも手軽にできるHDR撮影で陰影をはっきりさせると、岩山の荒々しさを感じることができるのではないでしょうか。

今回は少しでも岩山の迫力を感じてもらおうと思い、普通の撮影のほか、HDR撮影もポイントごとで行なっています。ぜひ見比べて、より生に近い迫力を想像してみてくださいね。

石門。遠近感があるとはいえ、人がそばに立つと巨大な岩だと理解できます

裏覚円峰を右手に見て歩みを進めると、有名スポットの「石門」が現れます。石門は文字のごとく、岩壁からせり出した巨大な岩を別の岩が支え、せり出した岩の下側がトンネル状になっている場所です。


石門の門柱部分の隙間には、なぜか小銭が乗せられています

せり出した岩を支える“門柱”を構成する岩の上には、なぜだか小銭が置かれていました。水辺や狭く手が届きにくい場所、礼所などに小銭が置いてあるといことがなんとも日本らしさを醸し出しますね。奇岩の数々と新緑の渓谷により、中国の山中に連れていかれていた意識を日本に引き戻してくれます。

覚円峰(表)。左側の柱のような岩が覚円峰です。
HDR撮影で雰囲気を演出

昇仙峡は観光用に整備されているとはいえ、自然の力強さを心ゆくまで体感でいる場所だなと実感しました。渓流沿いにそびえ立つことで谷を構成する岩や、激しく落ちる滝はもちろんですが、渓流に横たわり複雑な流れを作る巨岩!これは見応え抜群です。

こうした流れを作る巨岩は、数百年前、あるいは数千年前までは、いま見上げている岸壁の一部だったのではないか?こんな巨岩があんな上から落ちてきたのか?なんて想像すると、それだけで自然の圧倒的なエネルギーを感じることができます。

渓谷を構成する巨大な岩壁。圧倒的な迫力です

悠久の時が創りだした自然の芸術は、その場にいる者の時間の流れを遅らせる力があるのではないかとさえ感じられます。ぜひ、初夏の昇仙峡を訪れて、緑のなか自然の過去と未来に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

  • all image by:梅原慎治
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
梅原 慎治

埼玉県生まれ、都内在住のツーリングライター。主に関東近郊を走り周り、美味しい物や良い景色などを見つけて楽しんでいる。趣味としてフルコンタクト系の空手も嗜んでいる。

その雄大さ、世界遺産級。巨石が立ち並ぶ山梨「昇仙峡」を歩く
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