意外な組み合わせの「たけのこスイーツ」を味わう/竹の里・乙訓エリア
お取り寄せも可能な京都のおすすめスイーツ企画。最終回となる今回は、竹の里・乙訓エリアで人気のスイーツの中から、特産品の“たけのこ”に注目!「え!こんな組み合わせもあるの!」と思わずびっくりしてしまうスイーツをご紹介。たけのこの新たな可能性にぜひご注目あれ!
実はとても歴史がある!乙訓の筍(たけのこ)
平安初期から地域の特産物として紹介されていた!
京都に春を告げる筍(たけのこ)。その主な産地として知られているのが府南西部の乙訓エリアです。乙訓のたけのこの歴史はともて古く、平安時代初期に完成した『延喜式』に、乙訓産の竹を使ったお箸が朝廷に納められたという記録が残っています。
また、清少納言が記した『枕草子』にも「鞆岡(友岡)は笹の生いたるがおかしきなり」と紹介されており、昔から乙訓は竹の産地として知られていたことがわかります。
鎌倉時代に入ると宋から入った孟宗竹が乙訓で移植され、その後、独自の栽培方法に味の良いたけのこが採れるようになったのだとか。明治時代に入り、一時は筍の生産が衰退したものの、大山崎村の仲買商・三浦芳次郎が販路を拡大することで、生産量も回復。現在は、京都を代表する特産品として、日本各地で珍重されるようになりました。
そんなたけのこを使った商品が数多く販売されている乙訓エリア。最近は、地元を盛り上げようと、たけのこを使ったスイーツを販売する店も登場しています。どんな逸品があるのでしょうか。厳選した4つのお店のスイーツをご紹介します!
お酒にもぴったりな夏の涼を呼ぶ和スイーツ
香月庵の「筍わらびもち」(向日市)
約300年前から長きにわたって竹の里・乙訓で筍の栽培に取り組んでいる、向日市の香月庵(こうげつあん)。自家山竹林でたけのこが一番美味しくなる早朝(5:00ごろ~8:00ごろ)に採れたものを使い、たけのこが本来持つ風味や食感を丁寧に活かした商品が人気を集めています。
今回ご紹介する「筍わらびもち」もその一つ。京都産にこだわった良質な筍を柔らかく炊き上げ、こしのあるわらび餅で包んだ逸品。みずみずしい食感の筍ともっちりとしたわらび餅が見事に調和した、今まで食べたことのないスイーツです。
添付のきな粉や甘い黒蜜と一緒に食べるのはもちろん、わさび醤油で食せばまるで懐石料理を味わっているかのよう。特にこれからの季節は冷やした日本酒と一緒に味わえば夏の暑さも和らぐはず。変幻自在の楽しみ方で子どもから大人まで夢中にさせる筍わらび餅、ぜひ一度チャレンジしてみてください!
■■INFORMATION■■
香月庵
TEL:075-933-4560
住所:京都府向日市寺戸町二枚田1-1
営業時間:9:00~17:00
定休日:水曜
たけのことあんこの幸福な出逢いに感激!
菓子処 喜久春の「竹の子最中」(長岡京市)
阪急長岡天神駅から徒歩4分、キリシマツツジで有名な長岡天満宮からも程近い場所にある菓子処 喜久春。創業者の西山喜久治さんは、2013(平成25)年に「京都府の現代の名工」にも選ばれた和菓子職人。確かな技術、そして素材の良さを丁寧に活かした菓子作りが高い評価を得ています。
店の看板商品である「竹の子最中」もその一つです。大きく柔らかな京都産のたけのこを使用し、短冊状にカットしたものを三日三晩かけて甘露煮に。氷砂糖を使用することで、ほかの砂糖では出ないスッキリとした甘みと素材の良さを引き出せるのだそう。
これを上品な甘さの餡でくるんで香り豊かな最中種(もなかの皮)ではさめば、見た目もかわいらしい竹の子最中の完成です!
竹の子最中は、最高級の小豆で知られる丹波大納言のほか、爽やかな京柚子、上品な白小豆の3種類を用意。オンラインショップのほか、電話やFAXでも購入可能です。少し小ぶりでつい何個も食べられそうな竹の子最中。おうち用だけでなく、夏のご挨拶やお持たせにも喜ばれますよ!
■■INFORMATION■■
菓子処 喜久春
TEL:075-955-8016
住所:京都府長岡京市長岡2丁目28-40
営業時間:9:00~16:00
定休日:木曜