海外が「対馬」に興味津々。コロナ禍で注目度が上昇した国内スポット
新型コロナウイルスの大流行という未曽有の状況により、緊急事態宣言をはじめ「東京オリンピック・パラリンピック」の延期など、海外からの来日観光客をメインとする「インバウンド業界」が大きなダメージを受けた2020年。
新たな年を迎え、どのような動きが生まれているのでしょうか。
この度、国内外を拠点にグローバルコンサルティング業を行うアウンコンサルティング株式会社が「2020年の訪日外国人の年間動向調査結果」を発表しました。
日本に興味を持つ海外のかたが何に興味を持っているのか、最新の動向をチェックしてみましょう。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
減少の一方で、SNSやゲームの影響で検索数が伸びた観光スポットも
まず、日本を訪れた外国人観光客の数を、2019年とコロナ禍となった2020年で比較してみると、2019年の約3,188万2,000人から2020年の約411万5,000人(−2,776万7,000人)と驚愕の減少ぶりを記録しました。
前年比では87.1%減という数値であり、新型コロナウイルスの影響がいかに多大なものであったかがわかるこの結果。
各国へ向けた旅客機の運休や減便は2020年2月ごろからスタートしており、ほぼ1年間ずっと休止状態に。特に5月の緊急事態宣言発令時には1,663名と、2020年の最低人数まで落ち込んでいます。
それでは、諸外国の「日本旅行」検索数はどうなっているのでしょうか。
韓国・中国・台湾・香港・ベトナム・タイ・シンガポール・マレーシア・フィリピン・オーストラリア・アメリカ・イギリスという、日本へ訪れる観光客数が多い国が抜粋して調査されました。
日本から距離も近く、非常に親日派といわれる「台湾」を見てみると、2月には増えていた検索数が3月からは驚異的な減少ぶりに。オーストラリアや中国でも、同じ減り方となっています。
一方「アメリカ」を見てみると、台湾などと同様2月に増え、そのあとはゆるやかな減少という結果に。
イギリスでも同じ減り方となっていますが、アジア・オセアニア地域との新型コロナウイルス流行における意識の違いがあったのかもしれません。
続いて、日本の大人気観光スポットにおける検索数を見てみると、2020年は「京都・嵐山」「東京ディズニーランド」など、日本でも主要な観光地といえるスポットが次々と減少していることがわかりました。
「嵐山」では、フィリピンの前年比48%減を筆頭に、イギリス(45%減)、アメリカ(40%減)、オーストラリア(34%減)、マレーシア(28%減)、韓国(26%減)と、6カ国で減少しています。
「箱根」ではイギリス(45%減)、マレーシア(34%減)、オーストラリア(33%減)、シンガポール(24%減)、香港(23%減)の5カ国。
「道頓堀」ではオーストラリア(44%減)、マレーシア(34%減)、シンガポール(24%減)の3カ国が減少。
人気の観光スポットは多くの観光客が訪れる=感染拡大の恐れがあり、諸外国でも新型コロナウイルス感染を懸念して検索から外している可能性も考えられます。