「意識が高い日本でなぜ?」韓国人が驚いた日本との意外な違い
小・中学校、高校などの学生時代に、年に数回行われていた「避難訓練」。学校だけでなく、会社によっては防災訓練などを行う企業も少なくありません。
そんな誰しもが一度は経験したことがあるといっても過言ではない避難訓練ですが、国によってはもっと大きな規模で行うところもあるのだそう。
それが、日本からも近いお隣の韓国です。なんと「空襲サイレン」が鳴り、かなり大掛かりな避難訓練が行われているのだとか。
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日本では、なぜ国民全体で避難訓練をしないの?
日本では学校などで、火災や地震といった災害を想定した「避難訓練」が行われています。
避難の基本として「おさない」「かけない(はしらない)」「しゃべらない」「もどらない」「ちかよらない」ことが重要な禁止事項。
筆者が小学生のときは「おかし(おはし)」という略し方でしたが、最近ではそれぞれの頭文字を取って「おはしもち」というそうですよ。
そんな避難訓練といえば、防災意識が高まり、あらかじめ訓練をしておくことで、万が一のことがあったときに備えることができるもの。
今回、日本を訪れた韓国人のみなさんに「避難訓練」について話を聞いてみると、意外な違いが見えてきました。
韓国では全国一斉の訓練がある
「韓国で定期的に行われている『民防空訓練』って知ってますか?国民全員が参加しなくてはいけない、かなり大掛かりな防災訓練です。日本の避難訓練と違ってかなり本格的で、わかっていてもサイレンの音を聞くとドキッとします(笑)」(20代男性/韓国出身)
「日本は防災意識が非常に高い国なのに『民防空訓練』みたいなものがなかったので、来日した際はびっくりしました。なぜ日本ではやらないのでしょうか?平和だからですかね?」(40代男性/韓国出身)
「日本の同僚の娘さんから、学校で行われる避難訓練は『授業の一環のイベント程度」と聞いて、韓国の民防空訓練との違いにびっくりしました。日本人が民防空訓練の日に韓国に訪れたらショックを受けてしまうかも…」(30代女性/韓国出身)
日本では基本的には学校単位、会社単位で行われることが一般的とされている避難訓練。それに対して韓国で行われる「民防空訓練」は国民である民間人全体を対象とし、北朝鮮との有事に備えるために行われています。
民防空訓練では街中にサイレンが鳴り響き、市民は建物や地下などへ退避する必要があります。
警察官の誘導でビルの中へ入ったり、地下鉄構内へ移動を行うのですが、それがかなり大掛かり。日本の避難訓練とはまた違った内容の訓練ですね。
また北朝鮮からの攻撃の想定だだけではなく、地震や洪水といった災害に備えた避難訓練も行われているそう。
しかしながら、朝日新聞によると2017年の訓練では、市の職員が一般市民に対して地下の退避所へ誘導していたところ、呼びかけをスルーする人も少なくなかったのだとか。
一言で避難訓練といっても、国によって内容や規模が大きく違います。このことを知らないまま韓国へ行った際、民防空訓練に遭遇してしまったら、かなりびっくりしてしまいそうです。
もちろん、災害はいつ起こるかわからないもの。いつか海外旅行に出かけたときには、その国や地域の避難所や対応策についても、ぜひ調べておきましょう。