推しは人生の救い。二次元オタが理想の「イケメン像」をガチで描いてみた
心を癒し潤す「推し」
近年、よく耳にするようになった「推し」。みなさんご存じでしょうか。
人やモノを薦めること、最も評価したい・応援したい対象として挙げること、または、そうした評価の対象となる人やモノなどを意味する表現。(引用:実用日本語表現辞典<Weblio辞書>)
そう、つまり2次元から2.5次元、3次元だろうが、我らの「推し」に次元なんて関係ない令和の世。仕事を終えて毎晩、寝る前に推しの姿を見て、心から癒されている平成生まれの筆者。ちなみに推しは2次元の某ヒーローです。
みなさんには「推し」はいますか?またその存在に気づくタイミングはいつでしたか?今では腐り果てた筆者ですが、心の中に推しの存在があったことに気づいたのは、意外にも大人になってから。大学生になり、東京・北千住に上京してからだったのです。
親元を離れ、ひとりの時間が増えたことにより、北千住に住んでいた筆者は街をぶらぶらと歩く機会も増えました。いつも激安のお惣菜屋さんでお弁当を買い、TSUTAYA(ツタヤ)やBOOKOFF(ブックオフ)へ行く毎日。これがまた楽しいんです。
だって田舎にいるころは、チャリでゲキ漕ぎして30分以上かけて行っていた場所なんですから。当時は北千住のTSUTAYAとBOOKOFFは同じビルにあって、駅から降りて約5分ほどの場所で、立地はかなり神。私の理想、天国のような街でした。
それから気になる作品があれば関連作品に手を出し、多種多様なアニメにはまり、結果として広く深く派生していったわけです。そんなこんなでオタク活動、オタ活に忙しい筆者ですが、やっぱり見ていて楽しいのはイケメンボーイたちの戯れなんですよ。あ〜、理想の男子が具現化して…具現化?いっそやってみる??
ということで私(わたくし)、下心あふれるこの欲求を満たすため理想のイケメンを具現化できる方法を探します。
今回、さまざまなアクティビティを選ぶことができるトリップアドバイザーをディグっていると、なんと「プロの日本人漫画家によるマンガレッスン」を発見!さっそく、その夢がつまった「マンガスクール中野」へ向かいます。
もちろんそれぞれ好みはあるので、理想像に正解はありません。それでも個人的に好きなイケメン像をお許しいただけますと幸いです。全世界の皆さんの推しが全てです。
※本記事はPR(広告記事)ではありませんが、一部取材費をご協力いただき作成しています。
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初心者だけど、イケメン描けるの…?
マンガはもちろんイラストも描いたことがなければ、絵を教えてくれる教室にも通ったことがない筆者。今回お邪魔した「マンガスクール中野」では、日本人はもちろん、英語にも対応しているため、コロナ禍以前は海外から訪れる人も非常に多かったのだとか。
今回、筆者に理想のイケメンの具現化もとい、マンガ制作の第一歩目であるイラストの描き方を教えてくださるのは、プロの漫画家である谷沢直(やざわ・なお)先生。代表作は『愛天使伝説ウエディングピーチ』(ちゃお/小学館)など。漫画の連載だけでなく、海外向けにマンガのテクニック等の解説本を出すなど、国内外でご活躍されています。以下、「先生」とお呼びます。
取材当日は、アメリカのイリノイ大学から日本に留学し漫画家を目指しているコフィさんと一緒に、先生の話を伺いながら描いてみることに。
通常はこのように何人かのグループで体験を行いますが、集まっている人の多くがもちろんマンガ好き。お互いハマっている作品の話ができるのでめちゃめちゃ楽しい!割愛しますが、先生も含めて3人で『刃牙(ばき)』の話題に。かなりディープなネタも話せて嬉しかったです。
先ほどもお伝えしましたが、筆者は過去に一度もマンガやイラストも描いたことはありません。学生時代の教科書の偉人たちに落書きをする程度です。
マンガの専門用語でわかるのは、最近『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』の連載を再開することで話題になった冨樫先生がTwitterで呟いていた「枠線」と「ペン入れ」くらい。
ちなみに冨樫先生の『HUNTER×HUNTER』の登場人物「ヒソカ」で感情表現方法を培い、『幽遊白書(ゆうゆうはくしょ)』の「飛影(ひえい)」で理性を失い、『レベルE』でマンガに対する概念をすべてをぶん投げました。よろしくお願いします。
「何から始める!?」「いきなり描けないけどどうしよう!」そう思っていた筆者ですが、先生からまず顔の構造等を丁寧に教えてもらいます。これがまたトリビアだらけで、目や眉、鼻、口などパーツのちょっとした位置や違いで表情や細かい印象が大きく変わっていくのも面白いポイント。
早速、先生が教えてくれた通りに、輪郭の線から作っていきます。とはいえ、何度も何度もシャーペンで描いた線が重なってしまい、どれをメインの線にしていいか…(涙)
途中、先生に「好きなイケメンってどんな子?」と聞かれ、ドギマギする筆者。ひとまず推し先生に見せ、早口で紹介しました。「こういった髪型の場合は、前髪のパーツがここから流れてるでしょ?どこから生えていてどういった毛流れなのかを意識してみるといいかも」と先生のアドバイス。これがとってもタメになる…!
先生と話しながら、理想像を描いてみました。完全初心者が最初に描いてみた感想としては、なんとか人に見えるような練習絵ができたかも?
さて、これからが問題の人体、上半身です。ただ信号で立ち止まって後ろを振り返っただけなのに足を折り、お医者さんにも戸惑われた筆者。自分の身体さえ上手に扱えないのにイラストで表現できるのでしょうか。
人体を立体的に捉え、身体をボックスとすると関節がこの位置に球体としてあり、そこに付いている腕はこう上がったり下がったりする。だからこういった位置に腕があると違和感を覚える…先生の解説に、思わず目からウロコ。か、描ける気がしてきた…!
さて、練習絵をいくつか描いてきましたが、せっかくなら自分の作品を一枚絵として仕上げたいところ。ここで憧れの「ペン入れ」に挑戦です。
このペン入れとは、下描きの線に対してインクなどでしっかり線をなぞって仕上げること。私たちがいつも見ているマンガ作品は、ペン入れをしたあとの絵ということですね。
ところどころで先生の修正やアドバイスをもらいながら下描きを終え、、いざペン入れへ!