名作『グーニーズ』の聖地も。レイモンド・カーヴァーを育てたオレゴン州の田舎町

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2023/01/18

少年冒険映画の傑作『グーニーズ』(原題:The Goonies)が公開されたのは1985年。もうすぐで40年前にもなります。最近この映画に関するニュースをいくつか見聞きしました。

主人公の少年たちが集まっていた家が170万ドル(約2億3400万円)で売却されたというニュースです。購入したのはこの映画の熱心なファンで、この家をまったく同じ状態で保存するつもりだそう。

オレゴン州アストリア付近の海岸。image by:角谷剛

そしてベトナム系の少年を演じた元子役の俳優キー・ホイ・クァンが長い間不遇の時代を過ごしていましたが、最近になって50歳を過ぎてから再ブレイクしているという、ちょっと嬉しい話題も続きました。

この人は1984年の『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(原題:Indiana Jones and the Temple of Doom)にも出演していて、80年代中頃から後半にかけてとても人気がありました。

「グーニーズの家」image by:角谷剛

ちょうど同じころに、日本で俳優の吉岡秀隆さんが『男はつらいよ』シリーズの満男君役や『北の国から』シリーズの純君役で有名でしたが、2人はなんとなく似ているなあと思っていたものです。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

深い森、ゆるやかに流れる大河、そして太平洋に面した静かな町

アストリア市内の公園に立つ看板。『グーニーズ』と『キンダガートン・コップ』のロケ地であると説明している。image by:角谷剛

『グーニーズ』の舞台となったのは、オレゴン州アストリアという町です。州都ポートランドから太平洋に向かって森林地帯を抜ける道路を2〜3時間ほどのドライブで着きます。

この町はアーノルド・シュワルツェネッガー主演の1990年のコメディー映画『キンダガートン・コップ』(原題:Kindergarten Cop)の舞台にもなりました。

どちらの映画でも(あるいは両方)観たことがある人には、この町の様子が想像できるでしょう。映画に描かれた通り、小さく静かな田舎町です。

住んでいる人には失礼ですが、私は初めて訪れたときに、まるで眠ったような町だという印象を受けました。都会から離れたコミュニティをアメリカ人がイメージするときに、この町の雰囲気はマッチするのかもしれません。


オレゴン州は、ほかにも1986年の名作『スタンド・バイ・ミー』(原題:Stand by Me)や1991年に公開された 『マイ・プライベート・アイダホ』(原題:My Own Private Idaho)の撮影が行われた土地でもあります。

1980年代から90年代初めまで、少し古い映画が好きな人は懐かしさを感じるのではないでしょうか。私はまさにその世代のど真ん中に属します。

オレゴン州もそうした映画ファンを観光に呼び寄せようとしているようです。ポートランド空港のレンタカー・オフィスへ向かう廊下に、こんなポスターが貼ってありました。

オレゴン州内で500以上の映画が撮影されたとある。QRコードからアプリをダウンロードするとそれらのロケ地と行き方が分かる。image by:角谷剛

オレゴン・フィルム・トレイル(Oregon Film Trail)」とは、オレゴンの開拓時代にはるか遠くの東部から人々が辿ってきたオレゴン・トレイルにちなんだ命名だと思います。

オレゴン州はその歴史をとても大切にしていて、州内のあちこちにその頃の史跡が保存されています。

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