キャンプの質、上がります。一家に一台レベルで欲しいSOTOのST-310が超おすすめ

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2023/04/15

キャンプであると便利なのがシングルバーナー。今回はそんなシングルバーナーの中でも、ロングセラーの名品、SOTO(ソト)の「レギュレーターストーブ ST-310(以下、ST-310)」について紹介します。

引用:Amazon

そもそも、「ガスバーナーって必要?」「どうやって選べばいいの?」と思っている方もいらっしゃることでしょう。

そんな方たちに向けて、今回は「キャンプでガスバーナーを使用する理由・メリット」や「シングルバーナーを選ぶときのポイント」もご紹介。長く愛され続けるその魅力や短所についても詳しく解説します。

キャンプでガスバーナーを使用する理由とメリット

読者の皆さんの中には、そもそもガスバーナーの必要性について懐疑的な方もいらっしゃるかもしれません。同じ熱源であれば、ほかの用途でも使える焚き火やストーブがあればよいのではと、疑問を持つこともあるでしょう。

ということで、まずはキャンプガスバーナーを使用する理由・メリットについて簡単に説明します。

火力の調整がしやすい

焚き火で調理する場合、火力の調整に難儀する場面が多々あります。必要以上に炎が燃え上がったり、逆に火力が必要な場面で鎮火してしまったり。

その点、ガスバーナーであれば、つまみを一捻りするだけで自在に火力を操れるので便利です。文明の利器の偉大さを思い知らされる場面でもあります。

調理器具が汚れない

image by:渡邉彰大

焚き火からは煤(すす)が出ます。よって、焚き火で調理すると使用した調理器具が煤で汚れて、真っ黒けっけになってしまいます。焚き火では薪の不完全燃焼が起こるため、どうしても煤が出てしまうのです。

その点、ガスバーナーでは煤が出ることがないため、お気に入りの調理器具が真っ黒クロスケになることはありません。


コンパクトに持ち運べる

ゴトク(足部分)が熱くならないよう耐熱シリコンチューブを装着。image by:渡邉彰大

ストーブと比べてシングルバーナーは非常にコンパクトに持ち運べます。また、ガスバーナーを持っていないと、ストーブを使わない季節は熱源が焚き火しかないことになるため、1つは持っておいたほうが無難です。

持っておくとシンプルに熱源が1つ増えるので、ストーブを使う場合でも、並行して調理・湯沸かしなどができるため便利です。

シングルバーナーを選ぶときのポイントは主に2つ

CB缶かOD缶か

写真右「CB缶」、左「OD缶」image by:渡邉彰大

アウトドア用のバーナーには大きくわけてCB缶用OD缶用があります。上画像の右がCB缶、左がOD缶です。この2つを比較したときの長所・短所は以下です。

   長所  短所
 CB缶用 ・ランニングコストが安い
・ガス缶が入手しやすい
・寒さに弱い
 OD缶用

・寒さに強い
・バーナー、ガス缶ともに収納性に優れる

・ランニングコストが高い

CB缶カセットボンベ缶OD缶アウトドア缶の略称で、名前の通りOD缶の方が野外での実用性には優れています。

CB缶は低温下で使用するとドロップダウン(ガス缶の中の燃料が気化できない)という現象が起き、着火できないことがあります。

OD缶では沸点が低い燃料が充填されているため寒さに強いのです。ただし、その分ランニングコストが高いところが難点です。

一体型か分離型か

SOTOの分離型シングルバーナー「ST-330」image by:編集部

別の切り口で見ると、バーナー(炎の放射口)に直接ガス缶を取り付ける一体型と、ある程度離れている分離型の2種類があります。

SOTOの場合、今回紹介する「ST-310」などが一体型、「ST-330」などが分離型にあたります。この2つを比較したときの長所・短所は以下です。

   長所  短所
一体型 ・収納性に優れる ・ガス缶の過熱に注意を要する
分離型

・ガス缶が輻射熱で温まりにくい
・五徳の安定感がある

・テーブル上で場所をとる

ガス缶は高温になると爆発する恐れがあります。一体型はバーナーから出る炎とガス缶が近いため、ガス缶の過熱(輻射熱)に注意を要します。またガス缶の過熱を防ぐため、あまり大きな調理器具を使うこともできません。

一体型はガス缶が温まる心配はありませんが、反面、携帯性には劣り、展開時に場所を取るという短所があります。収納性に関しては一体型に軍配が上がります。

とにかく便利な「ST-310」の長所とは

image by:渡邉彰大

バーナーの基礎知識を身につけたところで、ここからはST-310の魅力についてご紹介します。ST-310は前述の分類でいうと、CB缶用の一体型バーナーです。

マイクロレギュレーターによりCB缶用でも寒さに強い

image by:渡邉彰大

CB缶は寒さに弱いと前述しましたが、実はST-310に関してはそうではありません。ST-310マイクロレギュレーターという特殊な機構を搭載しているため、CB缶用バーナーでありながら推奨外気温が5度以上と、かなりの低温環境で使用できます。

ちなみに公式の数字ではないのであくまで参考程度の情報ですが、筆者の経験では外気温0度で使用したときにも着火できました。

安定した五徳

五徳は4本の金属棒から構成されていますが、接地面が大きいため非常に安定しています。多めの米を炊飯したり、多少重めのものを置いてもしっかり安定します。

350gという軽量かつ収納時のコンパクトさ、五徳の安定性を両立させた素晴らしいデザインだと感じています。荷物を減らしたい登山時や徒歩キャンパーにもぴったりです。


万能なST-310に短所はあるのか?

短所らしい短所はないST-310ですが、強いてあげるなら「一体型バーナーゆえ、大型の調理器具が使えない」のが唯一の弱点です。これは前述のとおり、ガス缶が熱されて危険だからです。

遮熱板はついていますが、それでもガス缶を覆うような大きさの調理器具の使用は危険です。五徳のサイズの面でも、それほどの大きさの調理器具を乗せれば不安定になってしまいます。

大きい調理器具を使いたいのであれば、分離型のバーナーを買ったほうがいいでしょう。

ソロやデュオなど少人数のキャンプならベストバイ

image by:渡邉彰大

ST-310の長所と短所をまとめると、以下のようになります。

  • ランニングコストが低い
  • 寒さに強い
  • 五徳が安定している
  • 大きい調理器具には向かない

CB缶バーナーでありながら寒さに強いというのは、本当にありがたいスペックです。2〜3人以下の少人数のキャンプ用としては、どんな人にも胸を張っておすすめできるギアです。

また大型の鍋は焚き火やストーブを用いて調理し、小型の調理器具はST-310で、という使い方でファミリーキャンプで使うこともできます。気になった方はぜひチェックしてみてください。

  • ST-310/SOTO
  • 公式サイトAmazon販売ページ
  • 重量:350g(本体のみ)/使用時サイズ:幅170mm×奥行150mm×高さ110mm(本体のみ)/収納時サイズ:110mm/点火方式:圧電点火方式/発熱量:2.9kW(2,500kcal/h、ST-760使用時)/使用時間:約1.5時間(ST-760を1本使用時)/使用容器:SOTO製品専用容器(ST-760、ST-700)

  • image by:渡邉彰大
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フリーの編集者/フォトグラファー。独立後、自然豊かな千葉県外房・海岸エリアに移住し、週1回ソロキャンプにでかける日々。現在は執筆・編集とキャンプの普及、日本酒文化の普及などに注力。観光・地域振興に関する取材や農業コミュニティのサポートなどもやっています。面白い文章が書ける人を尊敬しています。

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