混浴ですけど大丈夫? 女性が学んだ混浴温泉の入り方「奥鬼怒温泉」編
にごり湯ファンを虜にする「加仁湯」の実力
「八丁の湯」から徒歩で約10分。次に辿り着くのが白濁の掛け流しで有名な「加仁湯」です。昭和9年の開業当時、沢蟹がたくさんいたことから「加仁」の字が当てられたとか。
こんな山奥にこんな大規模な温泉ホテルが!?といった外観に驚くかもしれませんが、驚くべきはそこではなくお風呂の数の多さ。
なんと、この温泉は5つもの源泉を持ち、混浴露天風呂、女性専用露天風呂、ロマンの湯(混浴)、露天温泉プール(夏季のみ)、宿泊者専用の貸切露天風呂、男女内湯が各1つずつと、館内のあちこちに温泉風呂が点在しています。
その都度服を着なければならないので、日帰りの場合全部をまわるのはとても無理。とりあえずは、一番人気の「黄金の湯」を引く混浴の「第三露天風呂」と「女性専用露天風呂」を楽しめば間違いはないでしょう。
混浴露天風呂も脱衣所は男女別で、「八丁の湯」と同じくバスタオル巻きOK。しかも、お湯は白濁色のにごり湯なので、混浴としてはかなりハードルが低いタイプです。
メインの大露天ともいえる「第三露天風呂」は入って女性側の湯が熱く、男性側の奥の湯は湯治用のぬるめとなっているので、脱衣所から出てすぐの湯に足を突っ込んで、熱さに負けて退散してしまないでくださいね。
でも、混浴の困ったところは、お湯につかっていて熱くなったときに、湯船から出て涼むというのがやっぱりちょっとはばかれるところ。連れがいればまだしも、ひとりだと気をつかいます。
私が行ったときはお湯が全体に熱めだったので、ゆっくりにごり湯を堪能するなら「女性専用露天風呂」のほうが落ち着くという印象でした。
「第三露天風呂」に比べて見晴らしは若干劣りますが、温泉の温度や露天の配し方はこちらのほうが居心地よい印象です。
ほどよい硫黄臭といいにごり湯独特のなめらか感といい、素晴らしい上質湯といえる「加仁湯」のにごり湯ですが、なんと源泉は無色透明で、湯船にためると次第に白や青白くなるのだそう。
しかも、にごり方は湯量や気温、気圧になどによって変わり、毎日違うにごり方をすると聞くと、改めて温泉が生きている地球のエネルギーそのものでることを実感しますね。
そのため源泉掛け流しの温泉は、熱かったりぬるかったりすることもあるようですが、自然のなせることとして頷けます。
時間があるなら、5つの源泉をすべて楽しめる“効き風呂”体験ができる「ロマンの湯」も面白いのでぜひお試しください。熱すぎて入れない湯が多いので、ゆったりのんびり、というわけにはいきませんが。
あと、こちら入り口は男女別ですが、入ると混浴になっているのでくれぐれもご注意を!
バスタオルを巻かずに外にでるとお互いにギョッとすることとなります。
加仁湯
栃木県日光市川俣871
Tel: 0288-96-0311
公式サイト