大人気のふるさと納税、そもそも自治体は「寄付金」を何に使ってる?
寄付金は何に使われている?
このブースを見て感じたのは、ふるさと納税で大事なのは、その地方が何をしようとして、寄付金が何に使われているのかを知ることではないか、ということ。もちろん返戻品は魅力だが、返礼品ばかりに目が行って、寄付したお金の使い道に無関心ではいけない。
そこで、寄付金をどのように使っているかを明確にアピールしているブースを探してみることにした。この展示会では、正面に各自治体の名前が表示され、横には寄付金の使い道が表示されている。あいまいで大ぐくりな表現のブースと明確に語っているブースの違いが見て取れた。
以下は、目に留った利用法。
北海道池田町
「皆様の寄付で厳寒な北海道の冬を越せる白ブドウ品種を開発」
さらにおいしいぶどう酒ができる予感で楽しみ。
山形県庄内市
「地元からオリンピック選手の輩出を目指します」
東京オリンピックで活躍する郷土の選手を見たいという気持ちはよくわかる。
岩手県北上市「遠距離通学の不安が安心へ!皆様の寄付でスクールバスに乗って通える喜び」
少子化、子育て対策として重要案件。
岡山県瀬戸内市
「ハンセン病療養所を世界遺産に!」
いわゆる負の遺産も、後世に残すべき大事な遺産である。
福岡県宗像市
「特別支援学級にタブレット導入。子供たちひとり一人学習の手助けに」
宗像大社という世界遺産があるが、こちらを表示したところに市民目線を感じる。
宮崎県綾町
「国内最大級の照葉樹林を未来につなぎます」
綾町にはそういうものがあるかとという驚きが、なくしてほしくないという思いにつながる。
鹿児島県鹿屋市
「赤ちゃん検診で絵本プレゼント!皆様の寄付が人生初の絵本に」
大人になっても、その絵本は思い出として、同世代の話題として残ることだろう。
たくさんの市町村がふるさと納税のプログラムを出していて、パンフレットやホームページには寄付の使い方が紹介されている。また、どの使い方がいいかを選ぶことのできる自治体も多い。寄付先を選ぶことは、その町や市とつながりができること。その町とどのように関わっていくかを考えることは、その年だけで終わることのない継続した支援につながるのではないだろうか。
- image by:松本すみ子
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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