60年代リスペクトなピザ屋も登場。NYで流行「スローバックスタイル」とは

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2018/06/07

ニューヨーク在住のりばてぃさんが、現地の最新トレンドをいち早く紹介する『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』。それによると、最近のアメリカでは60年代などのレトロなファッションやカルチャーを再評価する動きが広がっており、そのムーブメントの影響を色濃く受けたピザ屋さんも登場し、ニューヨーカーの間で大きな話題になっているんだとか。一体どんな店なんでしょうか。

ピザ・バーにもスローバックトレンドが影響!?

美味しいピザ屋が豊富に存在するニューヨーク。

もはや単なるピザ屋の枠組みを超え、地域社会の発展や従業員の生きがいを創造し、全米でもっとも注目される小売店の1つにも選ばれている「& pizza」(アンド・ピザ)については、以前詳しく取り上げたので覚えている方も多いだろう。

(ご参考)

 

 ・ロック・スター起業家たちと次世代の小売

 

いろいろな意味で、現在、ニューヨークNo1のピザ屋さんの1つ「アンド・ピザ」(&pizza)

 

これが「未来の小売」として話題の“&pizza”NY1号店のピザ!!

そんなニューヨークに、この度新たなスタイルのピザを出すピザ・バー(?)がオープンしたということで話題になっている。

そのバーの名前は「ザ・ウッドストック」(The Woodstock)


場所は、ミートパッキング地区の14丁目沿い。ハイラインのすぐ近くだ。

ピザ・バーだけあってメニューにある食事は主にピザ。12種類ほどあるピザは、どれも1つ15ドル。

ユニークなのはそのピザのメニュー名。オードリー、ジャッキー、ブリジット、ソフィア、ようこ、アレサなどなど、60年代に活躍した女優さんや歌手などの名前がつけられているのだ。

「The Woodstock」メニュー表

オードリーとは、ニューヨークとは馴染みの深い映画「ティファニーで朝食を」などで有名な大女優のオードリー・ヘップバーンのこと。モッツァレラとトマト、生ハムのプロシュート、アルグラのピザ。一応、オードリー・ヘップバーンをイメージした華やかなトッピングらしい。

Aretha
Gloria
Edie

そういう意味では、ピザの定番のマルガリータは超有名歌手のアレサ・フランクリン。同じく超定番のペペロ二ピザは、大女優のソフィア・ローレン

皆さんお気づきのとおり、“ようこ”とはオノ・ヨーコさんのこと。普通のモッツァレラではなくスモーク・モッツァレラ、イタリアンベーコン、目玉焼き、炒めたオニオンがトッピングされたピザとなっている。なかなか主張の濃い素材をバランスよく組み合わせた感じがする。

ベーコンエッグにチーズを乗せ炒めたオニオンを添えた、アメリカ人にとっての朝食のしっかりとした定食メニューのような印象もある。これがアメリカにおけるオノ・ヨーコさんのイメージなのかな、とか考えると実に興味深い。

ところでなぜ、ピザのメニュー名がこうしたユニークな名前になっているかというと、このピザ・バーでは60年代の雰囲気が味わえるということをウリにしているからなのだ。

そのため、60年代のバイブスたっぷりのスローバックバーがチェルシーにオープンなどという見出しでニュースになっている。

(ご参考)
A trippy throwback bar with 60’s vibes opens in Chelsea

だから、カクテルの名前もビートルズの名曲のイエロー・サブマリーンや、ジミー・ヘンドリックスの名曲のパープルヘイズ、名アルバムのエレクトリック・レディランドなどなどになっている。ちなみにカクテルは1つ10ドル。

ここ1~2年、アメリカでは60年代、70年代、80年代、90年代などのレトロなスタイルのファッションやカルチャーを、改めて高く評価するトレンドが広まっている。

前述の報道の見出しにもなっている「スローバック」(throwback)は、後戻りや、以前のスタイルを意味し、レトロな時代の特徴を表現するキーワードの1つだったりする。

ニューヨークのイーストビレッジには、そうしたレトロなファッションアイテムだけを専門に取り扱う古着屋さんも、この1年ほどの間にオープン。


(ご参考)NYで話題の90年代ファッションに特化した古着屋「スパーク・プリティ」 Spark Pretty

2017年9月に開催されたニューヨーク春夏コレクションでもトレンドとして伝えられている。

(ご参考)NYFWメモ:アスレジャーの次は『スローバック・スタイル』?!

そんな背景もあってこのピザ・バーがオープンしたのだろう。

あ、そうそう。このピザ・バーの名前が「ザ・ウッドストック(The Woodstock)」になっている理由は、1969年8月にニューヨーク郊外で開催され、約40万人を集客しアメリカのカウンターカルチャーを象徴する歴史的な野外コンサートとなった『ウッドストック・フェスティバル』からきている。

新しくできたピザ・バーの「ザ・ウッドストック」は、現在のアメリカ文化のもとになるルーツ的な文化の一種を体感できるお店といってもいいのかもしれない。

(ご参考)
Inside a Wild New Meatpacking Bar With ’60s Living Room Vibes

image by: The Woodstock フェイスブック

※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

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ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、そのほかブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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