青山や中目黒の奥様が殺到、パリ発「冷凍食品スーパー」が急拡大

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2018/08/10

日本では今までなかった、冷凍食品のみで構成された小型スーパーとも言うべき業態。従来の冷凍食品にあった、手抜き料理や体に良くないというマイナスイメージを払拭する革新を行っているのが、「ピカール」がヨーロッパ諸国で熱烈に受け入れられている理由だ。

つくりたてを瞬間的に冷凍保存する独自技術により、冷凍食品だからこそ実現できる、高鮮度ナチュラルな製法食品廃棄を最小限に留めるエコへの配慮を通じて、消費者の「ヘルス&ウエルネス&ハピネス」な生活をサポートするとしている。

でき立ての料理を即、冷凍すれば保存料を使わなくても鮮度が保てる。さらに、チルドの賞味期限切れになった弁当や総菜のように廃棄されることもないので食品ロスが解消される、というわけだ。

「ピカール」を経営するピカールSAS社はパリに本社を構え、1974年パリ17区に1号店を出店しているが、1906年創業の製氷会社を起源としている。62年には冷凍庫と業務用冷凍食品の販売を始めていたので、家庭用の冷凍食品に進出する以前から冷凍に関するビジネスの歴史が古く、膨大な知見の蓄積を有している。そのため、「ピカール」にかかれば、冷凍できない食品はないと言われるほどで、ありとあらゆるものを冷凍している。

日本では豊富なラインアップの中から、約200品目の商品でスタートした。この「ピカール」を日本で展開するのは、イオンの100%子会社イオンサヴール(本社・千葉市美浜区、小野倫子社長)。「ピカール」事業化のために、2016年6月に設立した新しい会社だ。

イオンは郊外にショッピングモールを建設する一方で、都心回帰少子高齢化の人口動態に対応した都市型の小型店の開発を急いでおり、2005年より出店している食品スーパー「まいばすけっと」、2014年に開発したイートインできる弁当・惣菜店「キッチンオリジン」などと共に、将来を見据えての業態である。日本でも、フランスと限りなく近い環境で買物が楽しめるような店づくりを行っており、365日、素材から加工品まで、どんな食シーンにも対応できるバラエティに富んだ商品が特長だ。

イオンでは2014年11月に東京都日野市の「イオン多摩平の森」に「ピカール」商品のコーナーを初めて設置し、約50品目を展開。さらに首都圏の総合スーパー「イオン」や「ダイエー」9店で販売動向を探ると共に顧客からの意見を聞き路面店出店への準備を進めてきた。

青山骨董通りに路面店が出店されると、総合スーパー内に設置されていた「ピカール」コーナーは、「プチピカールとしてリブランド。現在は、「プチピカール」として、イオン東雲店、イオン東久留米店のいずれも東京都内にある2店にて展開されている。なお、イオン品川シーサイド店は昨年10月に拡張され、「プチピカール」から「ピカール」にリニューアル・オープンしている。

ピカール公式HP 新商品より
ピカール公式HP 新商品より

また、ECショップも16年11月にオープンしているので、遠隔地に住んでいる人も通販にて「ピカール」商品を買うことができる。


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