居酒屋で勝手に「お通し」がでるのはなぜ? 外国人が思う日本のフシギ
なぜ、おつまみを肴(さかな)っていう?
最後は酒の肴(さかな)について。お酒と言えば何かおいしく飲ませてくれるおつまみが欲しいですが、なぜこのおつまみを「さかな」と呼ぶのでしょうか?この点を数軒の居酒屋で確かめると、
「酒は「さか」とも読み、酒と一緒に食べる菜を「な」と読むので、「さかな」という」
と、オーナーの1人が教えてくれました。
<(酒菜さかなの意)(1)酒を飲む時に添えて食う物>(『広辞苑』より引用)
と、裏付けるような情報が書かれていました。「さかな」とは本来「酒菜」なのです。では「肴」とは何なのでしょうか?
『漢字源』(学研教育出版)を調べると、肉を交差させるという成り立ちになっているようで、料理した肉を交差させ、中国の祭器の上に並べた状態を意味するのだとか。
以上、居酒屋に関する素朴な疑問とその回答を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?日本は東京オリンピック・パラリンピックに向けて外国人旅行者もさらに増えると予想されています。その人の波は東京や京都、大阪、富士山など、いわゆるゴールデンコースと呼ばれる太平洋側だけでなく、日本海側や内陸など地方にも及んでいくと考えられています。もしも居酒屋で隣り合わせになった外国人に「Why Japanese?」と聞かれたときは、今回ご紹介したことを思い出してみてくださいね。
- 参考
- 飯野亮一著『居酒屋の誕生 江戸の呑みだおれ文化』(筑摩書房)
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