居酒屋で勝手に「お通し」がでるのはなぜ? 外国人が思う日本のフシギ
「お通し」って何なの?どうして勝手に出てくる?
最近は、お通しという居酒屋独特の文化について、日本人の中でも賛否の意見が出ていると聞きます。「お通しカット」などという言葉もあり、お店の側から差し出される有料の小皿を拒否するお客も出てくるようになったのだとか。
また、お通しに戸惑う外国人も少なくありません。頼んでいないのに勝手に出てくるお通しに対して、疑問を持つようですね。
お通しの由来は、上述の『居酒屋の誕生 江戸の呑みだおれ文化』によると、詳しくは分かっていないそう。しかし、古い語彙(ごい)集や辞典の出版年に注目して調べた同著の著者によれば、1928年(昭和3年)までに収集された語彙を扱う書籍には「お通し」の記述がなく、1940年(昭和15年)に出版された辞書には「通」の記述があり、現在のお通しと同じ意味が解説されていると言います。
その意味で、1935年(昭和10年)前後に生まれてきた制度と言えそうですね。「(お)通し」の意味を『広辞苑』(岩波書店)で調べると、
<注文の品を帳場に通したしるしの意>(『広辞苑』より引用)
といった解説が掲載されていますが、居酒屋が江戸時代に生まれたと考えると、かなり新しいシステムだと言えそうです。
ちなみに「お通しはとても手が込んでいて、原価もかなり高くなっているので、別にもうけを増やしたいから出している料理ではない」と語るオーナーもいました。やはりお店側の思いとしては、料理が出てくるまでの酒のさかなに食べてもらい、待ち時間も楽しんでほしいという思いがあるみたいですね。
また、お隣の韓国ではいわゆる「お通し」のような小鉢が無料で提供されます。お客さんをたくさんの料理でもてなす、という韓国の食文化から最初に小鉢がたくさん出てくるようですね。おかわり自由なケースも多くあります。
外国人に「お通し」を説明するときの英文!
Oto-shi is charge system.
When you have a seat in izakaya, you must pay a few hundred yen. then waiter serve you a small plate.
訳:お通しはチャージ・席代の一つ。居酒屋にいったときは数百円を支払うと、ウェイターが小鉢を持ってくる。