サヨナラ、私の初恋。イタリア人と駆け抜けた青春のセンター街
私がこんなに行動できるなんて。ついに彼がいるイタリアへ
森山:イタリアの空港で再会したの?
ナナ:ううん、もともと私がヨーロッパにすごく興味があったから、待ち合わせはハンガリーで。車で迎えにきてくれた彼と落ち合ったの。
森山:ハンガリーの空港まで、車で!?
ナナ:イタリアからハンガリーのブダペストまで12時間だよ。すごくない?
それから一週間くらいかけて、ハンガリーとスロベニアをふたりで旅して。私も彼もお酒好きだから、ディナーはいつもパブ、レストラン、バーの順番で朝までハシゴしてた。
ちゃんと払うっていうのに、すべて彼のおごりで、私には財布は絶対出させない。正直、対等な関係を望んでいたから、こんなに尽くされてしまうことに慣れなかったところもあったね。
森山:もしかして…失礼だけど、彼はめっちゃお金持ちとか?
ナナ:後から知ったんだけど。ドクターだったんだって。忙しいドクターでも、2〜3週間ぐらい気ままに旅に出ることができる余裕があるのは羨ましいよね〜。
森山:他人ファーストな性格イケメンなうえにドクターなんて、モテてモテて仕方なさそう……!
ナナ:ただ、イタリアのお医者さんは日本よりも大変みたいで、一概にみんなお金持ちだとはいえないらしいよ。
医学部を卒業するのにも、多くの学生が7〜8年かかるんだって。彼も、医学部を出てまだ3年だっていってた。
森山:そっかー、なかなか大変なんだね。
ナナ:話す内容も、やっぱり知識が豊富で面白かったんだよね。そんな彼に、さらに魅力を感じて。そのあとはイタリアに入って、彼の家があるローマ近郊の街に行ったの。
森山:ついに、彼の自宅へ…。
ナナ:外観は普通のアパートメントだったんだけど、部屋のなかは、オシャレにリノベーションされていて、彼のセンスのよさがひと目でわかった。雑誌で見たことがある、カッシーナの青いソファが置いてあって。
森山:カッシーナって、イタリアの高級家具ブランドだよね。それがさらりと置けちゃうお部屋、素敵なんだろうな。
ナナ:「しばらく、ここにいてもいいの?」って聞いたら、「ナナが好きなだけいればいい」って。そこで私、決めたわけよ。
森山:今度は、一体何を?