サヨナラ、私の初恋。イタリア人と駆け抜けた青春のセンター街
この人と結婚して、イタリアに住みたい
ナナ:「エミリオのお嫁さんになる!」って。
森山:結婚まで一気に話が飛んだわけね。笑
ナナ:イタリアの観光ビザは90日まで有効だから、とりあえずしばらくは彼の家に居候させてもらったんだけど、もうラブラブ絶頂期だったな〜。彼、料理も上手だし。
森山:イタリア人の男の人って料理好きな人が多いって聞いたことがある!
ナナ:イタリア人男性って、マンマ(母親)から、男なら数種類のパスタは作れて当たり前って教わって育てられてるらしいよ。ボンゴレでも、ジェノベーゼでも、リクエストしたものはなんでも作ってくれた。
森山:料理できるパートナーって、最高じゃん。お互いが支えあって家庭を作れそうだし。なんか、その話の流れだとそのまま結婚しててもおかしくなさそうだけど?
ナナ:いや、、甘かった…。
森山:何があったの?
ナナ:ほら、私って昔からちょっとルーズなところあるじゃん?
森山:あー、たしかに。きょうも遅刻してきたしね。
ナナ:それは悪かった、ごめん。笑
でもね、家事は嫌いじゃないし、日本でも一通りしてたから、彼が仕事に行っているあいだにシャツをアイロンがけしてあげたの。私なりに、愛をこめて。
森山:あなたに任せっきりにせず、一緒に暮らしていけるよ!的なアピール?
ナナ:で、帰ってきた彼に「キレイにしといたよ!」って手渡したら、なんだかちょっとけわしい表情になっちゃって…。
森山:もしや、白衣を焦がしちゃったとか?
ナナ:焦がしてはないけど、彼的には不合格だったらしい。「ぜんぜん、シワが取れてないよ。これはやり直さないと」っていわれて。
あとで知ったんだけど、イタリア人って「世界一、アイロンがけが好きな国」なんだって。シャツやボトムスはもちろん、下着やくつ下にまでアイロンかけてるんだよ。
森山:勝手なイメージ、イタリア人っておおらかそうだけど。けっこう几帳面なんだね。
ナナ:そのあとも、ところどころで「マンマは〜」って話がよく出てきて。そこまで露骨ではないんだけど、料理とか家事とか、マンマと比べられてるなと感じて。
森山:なんだか雲行きがあやしくなってきましたね〜…。