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2019/04/02

歴史を遡る「ガス灯館」へ

灯火の移り変わり。薪から電灯まで
装飾されたガス灯。当時は、壁や天井、様々な場所にガス配管が敷かれていたのですね
歴史的なガス灯

いよいよガス灯館です。この建物の中には灯火の移り変わりから、実際に使用されていた煌びやかなガス灯、貴重な資料といえるガス灯の展示、それらの資料のほかにもガス灯の点灯実演なども行われています。

また2階には季節や時期に応じた企画物を展示するギャラリーがあります。私が訪れた日には、“明治の博覧会”と称された展示が成されており、当時の様子を描いた錦絵などを見る事ができました(2階ギャラリーは写真撮影不可)。

ガス灯の歴史資料

現代のガス灯というと、下側にバーナーがあり炎を上に出すタイプが思い浮かぶのですが、当時のガス灯はバーナーが下を向いているものが多いことにも驚きました。どうやって火が出るのだろうと思いますが、バーナーの口に“ガスマントル”と呼ばれる袋状の熱発光体を取り付けていたのだそうです。

ガスマントルが装着されたガス灯
炎による光ではなく、ガスマントルが発光していることがわかる

この“ガスマントル”は、布製の袋に金属硝酸塩を染み込ませたものであり、バーナーに取り付けて使用することで、金属硝酸塩が酸化してメッシュ状に残り、布部分は消失するそう。そして、炎が金属酸化物に触れることにより、強い光を発します。

布製の袋を加熱したら金属製のメッシュ材が生成されるなんて、なんだか手品みたいですよね。

フィッシュテールと呼ばれるガス灯。館長さんが説明をしてくださいました。ガスがノズルの横方向から噴出されるためにこのような形になるそうです

点灯実演では、第1回内国勧業博覧会で点灯されたと言われている菊花御門型の花ガスや、フィッシュテールと呼ばれる高効率型の裸ガス灯などの点灯を行ってくれます。どちらもほかではなかなか見ることのできない貴重な資料ですね。

花ガス全景

ちなみに、花ガスのような飾りガス灯、どこかで見たことがありませんか?こうしたガス灯は文字やマークを形取り、少し前でいうネオンとしての役割を担っていたそうです。


花ガス。飾火としてネオンのような役割をしたガス灯だそうです

ネオンは高度成長期を象徴する光ですが、それよりも遥か前に、同じような発想があったのですね。

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