溶岩に消えゆく自宅を眺め…女神ペレに魅了された、ハワイ・プナの人々

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2019/11/22

語り継がれるカラパナの教会

ユニークでファンキーな人間が多いプナですが、ここに暮らす住人のなかで溶岩の上で生活するとか、ジャングルのなかで生活するとかは、確かにごく一部の人たち。

当たり前ですが、町で生活する人々のほうが圧倒的に多く、そこにもペレ(火山)は常に彼らと共にあります。

カラパナの「スター・オブ・シー教会」image by:小林繭

プナでペレと共に生きる人々の気持ちを伝えるエピソードとしてよく語れるのが、カラパナの「スター・オブ・シー教会」。

1977年に溶岩に飲み込まれそうになった際には教会の1km手前で溶岩が止まりギリギリで難を逃れましたが、再度1990年の火山活動でカラパナの海岸や町を飲みこんだ溶岩は勢い止まりません。

教会へと差し迫ったところ、住民たちは教会を自力で移動させることを決意。住民たちの手により、またも間一髪で消失を免れた教会なのです。

ハワイの最初の宣教師、モロカイ島のカラウパパでハンセン病患者のために尽力を尽くしたダミアン神父のステンドグラス image by:小林繭
教会の内部はカラフルなペイントで彩られています image by:小林繭

現在は130号線沿いのデットエンドの手前にその姿を見ることができますよ。南国らしい明るいステンドグラスの装飾で飾られた美しい教会なので、ぜひ立ち寄ってみてください。火山とともに生きる人々の気持ちをそこにも垣間見ることができると思います。

  • Star of The Sea Church
  • 12-4815 Pahoa Kalapana Rd

特別な力があふれる、新しい地「プナ」に魅せられて

大きな大きな虹!image by:小林繭

ハワイ諸島のなかで一番若いハワイ島。そのなかでも、もっとも新しい大地であるプナには、何か特別のエネルギーがあります。常に火山災害のリスクを伴う土地ですが、町が焼かれ、農園や家を失い、それでもプナから離れずここで暮らす人は少なくなく、焼かれてはまた家を建てるを繰り返す人がいるのです。

そんな彼らに「馬鹿げてる」「なんて酔狂なこと!」と呆れた視線を送る人もいますが、私は決してそんなふうには思いません。


プナは“Mother Earth−母なる地球”そのものであり、宇宙とつながる場所であり、気まぐれな女神ペレが棲む地。地球のエネルギーに抱かれながら見る風景が私たちの“サード・アイ”を刺激してくれる場所ともいえるかもしれません。

image by:小林繭

日本からハワイ島までは直行便でわずか8時間!こんなにもユニークでエキセントリックな地がすぐお隣にあるのに行って見てみないのはなんとももったいないこと!地球の素晴らしさに触れる旅が、あなたを待っていますよ。

  • image by:小林繭
  • ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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東京生まれ、湘南生息中のフリー編集ライター。インテリア、旅モノ、湘南情報を中心にお仕事しています。All About沖縄ガイド。目下、踊れる編集ライター目指し趣味のフラメンコに取り組む日々。趣味は温泉。

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