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ウスターソースの「ウスター」
お好み焼きに、たこ焼きに、とんかつにと、大活躍のウスターソース。ただこのソースの「ウスター」の意味をきちんと説明できる人は少ないはず。筆者も「ウスターソース」と「オイスターソース」の違いがよく分からず、混乱していた覚えがあります。
オイスターソースとは文字通り「オイスター」ですから、カキが材料だと容易に分かります。
その流れで考えると、ウスターソースは「ウスター」という何かの材料があり、それを使って作ったソースがウスターソースなのだと漠然と理解してしまいがち。
しかし、ウスターとは何の食材を意味しているのか、ソースの原材料名を熟読しても分かりません。その理由は、ウスターが地名だからです。
ウースター州のソースから「ウスターソース」が生まれた!
吉田金彦編『衣食住語源事典』(東京堂出版)によれば、「Worcestershire sauce(ウースター州のソース)」が正式な語源だとされています。
Worcester(ウスター)と地名で、shireはイギリスの古い言い方で「州」を意味します。
このウースター州で1850年ごろ作られたソースなのでウスターソースと呼ばれ、そのソースが日本に明治時代に入り、西洋のしょう油として紹介されたとも『暮らしの言葉 新語源事典』に紹介されています。
ちなみにウースターは、イギリスのロンドンとリバプールの間にあるバーミンガムの南西といった位置になります。
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