日本で食べたあのご飯が忘れられない…外国人が懐かしくなる「おふくろの味」

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2020/04/22

家族と一緒に作る「餃子」/ロシア出身

image by:Shutterstock.com

最後はロシア出身の人の話。かつて取材で知り合ったロシア人女性によると、「餃子」が日本のおふくろの味として思い浮かぶといいます。

結婚相手である日本人男性の母親と一緒に餃子をつくった思い出があり、その体験が日本人の「お母さん像」と深く結びついているため、おふくろの味といわれると、餃子が思い浮かぶみたいですね。

さらにロシアには餃子に似た食べ物で、「ペリメーニ(ペリメニ)」という料理があるそう。

ペリメーニimage by:Shutterstock.com

このペリメーニもまさにロシアではおふくろの味に該当するようで、共働きで忙しいロシアのお母さんは、ロシア風のバター風味の丸い小さな餃子を大量に作って、袋に入れて冷凍しておくのだとか。

日本でも冷凍食品の餃子があるように、凍らせておいて、食べたいと思ったら家族が自分でスープに入れたり、ゆでたりして、勝手に食べるみたいですね。このあたり、まさにおふくろの味です。

最近では、出来合いの餃子を買ってきて済ませてしまうケースも増えてきていると思います。

それでも、筆者の家では時折餃子をつくりますし、友人たちのSNSの投稿でもたまに、親子で餃子をつくっている様子が伝わってきます。まだまだ、手づくり餃子の楽しみは、伝わっているに違いありません。

image by:photoAC

実際に「レシピブログ」と「おとりよせネット」が2016年に行った「餃子に関するアンケート」調査でも、回答者である1,200人の女性の48%が、自分で餃子をつくって食べていると答えています。やはり、餃子づくりの楽しさは、きちんと生き残っているみたいですね。

ロシアについていえば、お母さんと子どもが一緒にペリメーニをつくる時間は、家族の団らんの光景として一般的にあるといいます。レシピも見た目もつくられる環境も日本の餃子と似ているため、ロシア人がおふくろの味として挙げる理由には、大いに共感できるかもしれませんね。


今回は、外国人から見た日本の代表的なおふくろの味をご紹介しました。日本人パートナーの母親と一緒に作った料理だったり、母国のグルメと似た懐かしい料理だったり、みなさんそれぞれに思い出とともにおふくろの味があるようですね。

おふくろの味は家庭によって作り方や味付けが異なるもので、それがまた良さでもあります。最近はなかなか外出できない状況が続きますが、海外視点で再発見した、あの恋しいおふくろの味をご家庭で再現してみてはいかがでしょうか。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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