itonowaの成功は歴史と糸が教えてくれた。33mの空き家に人が集うわけ
3つ目「地域のひとたちへの丁寧な対面」
こうして実現へと進んだitonowaは、無事今年の10月にオープンを迎えることが決まりました。そこで、地域の皆が集える場所になるために、自分たちの取り組みを知ってもらおうと、周辺世帯へオープニングイベント開催のお知らせを兼ねて、一軒ずつ挨拶に伺うことにしました。
各運営メンバーと繋がりのある大学生たちの協力を受けつつ、なんと600世帯へ直接挨拶まわりを実施したそうです。一軒一軒、顔を合わせて丁寧に挨拶ができたおかげで、今では近所の子どもから手押し車を引いたおばあちゃんまでが訪れる場所となっています。
まちの皆が集える場所を! そんな想いではじめる取り組みでも、予想以上の慌ただしい日々などから、周囲の人たちへの挨拶が後手になったり疎かになったりしてしまうケースは少なくないのではないでしょうか。暮らす土地をともにして、一緒に根を張っていくからこそ、丁寧に生きた関係性をつくりあげていく必要があるのだと、itonowaに携わる人々の姿から改めて実感させられました。
空き家活用から生まれる素敵な地域の未来。その実現に向け、何をする? 資金はどうする? どうやって地域のひとたちを巻き込む? 様々なポイントで立ち止まることがあるかもしれません。そんな時はぜひ京都・島原にあるitonowaのことを思い出して、はじめられることから取り入れてみてはいかがでしょうか。
住所:京都府京都市下京区突抜2-357
ライター:前田 有佳利(だり)
ゲストハウス紹介サイトFootPrints編集長。起点分析家のフリーライター兼イベントデザイナー。最高の仲間×旨い飯×心地よい音楽を愛でる和歌山生まれの86世代。greenz.jp、京都物語商店、テントゥーワン税理士法人広報部などで執筆。ゲストハウスに関するイベントを複数企画。現在の拠点は、和歌山と京都。”世間を狭く世界観を広く” http://footprints-note.com
- 記事提供:マチノコト
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