ヤリたくなってもヤッちゃだめ!日本にはない海外の意外なルール
「静寂の日」/インドネシア
続いては、インドネシアの祝日について。インドネシアでは「Nyepi(ニュピ)」といわれる祝日があります。
日本語に訳すと「静寂の日」。この祝日は、インドネシアのなかでもバリの人たちが使う独自のカレンダー(サカ暦)の新年に当たります。
このサカ暦は、日本人になじみ深い太陽暦のグレゴリオ暦ではなく、インドネシアに多いイスラム教徒の太陰暦(ヒジュラ暦)でもなく、バリ島に多いヒンドゥー(バリ・ヒンドゥー)教徒独自のカレンダーです。
バリ島はこの日になると、電気が消え、全ての交通がストップし、全ての人が静かな瞑想(めいそう)の時間に入る日になります。バリの人たちの新年でありながら、インドネシア全体にも祝日が適用されるみたいですね。
このニュピ、旅行者が最も注意したい点は、スケジュールです。
太陽暦(グレゴリオ暦)では、だいたい3月ごろになりますが、当日は夜明けから翌日の夜明けまでバリ島全体で電気や火が使えなくなります。
「旅行者は大丈夫なのでは?」と考えるかもしれませんが、外国旅行者も例外なく、ルールに従わなければいけません。
ホテル内ですら電気を消灯するように求められ、点灯する場合はカーテンを引くなど行動に制限が出てくるとも聞きます。
旅行者にとっては見方によって、「軟禁」状態ともいえるかもしれません。しかし逆に、現地の人たちの過ごし方を現地流に体験したいという旅行者には、興味深い日ともいえるはずです。
新月の夜に眺める星空のロマンティックさだとか、ニュピ前日に行われる盛大なお祭り騒ぎ「オゴオゴ」だとかは、ほかの国では楽しめません。色濃く残る世界の伝統行事を体験したいという人には、最高の海外旅行先になりそうですね。
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