ヤリたくなってもヤッちゃだめ!日本にはない海外の意外なルール
「競馬の日」/オーストラリア
オーストラリアにもユニークな休日があります。ずばり、「競馬の日」です。
競馬と聞くと日本では中高年の男性が押し寄せるギャンブルといった印象が強く、競馬新聞、耳に赤ペン、ワンカップの日本酒といったイメージが浮かぶのではないでしょうか。しかし、オーストラリアでの競馬のイメージは全く異なっています。
なかでもオーストラリア南部のメルボルンで行われる「メルボルンカップ」は、世界最大の競馬のひとつとして、オーストラリア人のほぼ全ての大人が注目するといっても言い過ぎではないほど、多くの人に関心がもたれているみたいですね。
オーストラリア政府観光局の担当者によれば、
「メルボルンカップは毎年11月の第1火曜日にメインレースが開催され、この日は(メルボルンのある)ビクトリア州が休日となります」
とのこと。しかも、ビクトリア州だけでなく、
「『Stop the nation(国を止めろ)』といわれるほど、他の州にいる国民も(当局のシドニースタッフ含め)仕事が手につきません(苦笑)」
との話です。国民と競馬の距離感がよく伝わってくるエピソードですよね。
他の都市にあるレストランやカフェも、「Melbourne Cup Lunch(メルボルンカップランチ)」や「Melbourne Cup Branch(メルボルンカップブランチ)」の予約を受け付けるそうで、友だちや仕事仲間が集まって飲み食いしながらレースを楽しむのだとか。
日本でいうと、ラグビーやサッカーのワールドカップのような盛り上がりに近いイメージでしょうか。
さらに、競馬が一種の社交場になっていて、朝日新聞社の&TRAVELによれば、最高クラスの観戦エリアは入場料が日本円にして10万円もするのだとか。
先ほどのオーストラリア政府観光局によれば、
「スパークリンスワインやシャンパンを片手に(競馬場は)社交場となります。男性はスーツ、女性はドレスアップして正装で競馬場に向かいます」
との話。競馬場以外でも、ランチやブランチを楽しむレストラン、カフェに皆でおしゃれをして集まるみたいですね。
「メルボルンの女性たちはこの日に向けて華やかなヘッドアクセサリーを作ったり買ったりする人もいます。
ちなみに、このメインレース以外にも、別日にはキッズ向けイベントだったり、女性だけのランチ(オークス・クラブ・ランチ)ファッションショーなどのイベントも開催されています」
とも教えてくれました。ギャンブルというよりも、社交場として競馬場が機能している、ちょっとうらやましい世界だと思いました。