なぜ日本はクサイのか?外国人に聞いた、海外の「ニオイ」文化

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2021/07/21

世界最古の香水工場があった/ギリシャ

image by:Tupungato/Shutterstock.com

NHKのテキストによれば、ギリシャではおもてなしの際に大量の料理を用意して歓待するそう。

その理由はギリシャ神話の最高神ゼウスが、よその土地から来る来客者を保護する神でもあるためなのだとか。ゲストを徹底しておもてなしする文化が育っているみたいですね。

しかもそのおもてなしの際に、料理や食べ物のニオイを客にかがせる行為がおもてなしには含まれると金山宣夫『比較文化のおもしろさ』(大修館書店)に書かれています。

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この記述について、裏取りができなかったので信ぴょう性は少なくとも保証できませんが、ギリシャは嗅覚型文化に属すると先ほどの『比較文化のおもしろさ』(大修館書店)の著者・金山宣夫氏が文中でいっています。

なにしろギリシャのキプロス島では世界最古の香水工場が2007年に発掘されているくらいです。古代から香水が各種の儀式で大切な役割りを果たしていたとも指摘されています。

お客の接待に香りで楽しませるおもてなしの文化が受け継がれていても、ギリシャでは全くおかしくないのですね。

ちなみに筆者の個人的な世界のニオイの思い出は、ネパール人家族と日本のシェアハウスで同居しているとき。彼ら・彼女らが5分前に家のどこで何をしていたのかが、空間に漂う香りで判断できました。

独特のスパイシーな香りが残留しているからです。別に嫌なニオイではなく、体の底から発せされるスパイシーな芳香といった感じで、ネパールっぽいなーと毎日思っていました。

このように「ニオイ」とは異文化コミュニケーションでも大事な要素となってきそうです。もちろん生まれ育った環境は違いますし、いい香りでも人によっては不快な香りになりうることもあります。


しかしながら、できることから体臭や口臭のケアを行い、デオドラントの意識を高めていくことで、身だしなみが整っていくのではないでしょうか。

  • 参考
  • 酒に謎あり-日経の本
  • 金山宣夫『比較文化のおもしろさ』(大修館書店)
  • 小泉武夫・吉武利文・川上智子『匂いの文化誌』(リブロポート)
  • ロジャ・ダブ『フォトグラフィー香水の歴史』(原書房)
  • @Press
  • image by:Unsplash
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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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