日本人が知らない、海外の当たり前…「生活」に潜むカルチャーショック

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2021/10/13

洗濯は温水が常識

イタリア・ヴェニスの洗濯の様子 image by:Perekotypole/Shutterstock.com

洗濯時の「水の温度設定」を最後に紹介します。日本の洗濯機はボタンを押せば、洗濯用に常温の水が(一般的には)出てきます。

もちろん多くの新しい洗濯機は40℃程度の温水が出ますし、60℃近い高温のお湯も出る商品もあるみたいです。しかし洗濯では水を使うケースがまだまだ一般的なのではないでしょうか。

ヨーロッパの洗濯機は違います。お湯で洗うことが一般的です。では、一体どうしてでしょうか?

意外な点に理由があって、水の質が日本と違うために洗剤を溶けやすくするにはお湯でないとダメなのですね。温かいお湯どころか95℃の煮沸消毒ができる機能まで洗濯機には用意されています。

日本の洗濯機はそれだけの高温に耐えられませんが、ヨーロッパの洗濯機は煮沸が大前提としてできる設計になっているのです。

イギリスの洗濯機 image by:Stewart Lloyd-Jones/Shutterstock.com

シーツなどを洗う際、さらにはモップやふきんを煮沸消毒する際に便利な機能で、洗濯機の衛生管理(ドラム内の殺菌)のためにも定期的に95℃のお湯で空洗いをするように、メーカーからもユーザーにおすすめされているのだとか。

ちなみにこの煮沸消毒時、ヨーロッパの人はモップでも机用の台ふきでも構わず一緒に洗ってしまうと知人がいっていました。「どうせ菌は死ぬのだから一緒に洗ってもいいだろう」との発想です。

食器用洗剤を最後まで洗い流さないヨーロッパの人々の習慣にどこか根底で通じる部分がありますよね。一方で、日本人は洗濯物を細かく分けるのではないでしょうか。この辺りも国民性が出ていますよね。

このように世界各国には家事に潜むカルチャーショックがたくさんあります。まだまだ暮らしのなかには、おもしろい異文化が隠れていますので、改めて見つけていきたいですね。


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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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