衝撃の「ビキニ」が日本へ上陸。世界に革命をもたらした水着の歴史とトレンド

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2022/08/20

1946年にビキニが考案される

1920年代のアメリカの女性用水着。image by:作者不明Unknown author, Public domain, via Wikimedia Commons

その延長で、1925(大正14)年ごろには、現在のようなワンピース・スタイルの女性用水着が生まれ、1935(昭和10)年ごろからはツーピース・スタイルのへそ出し水着が生まれます。

1935年アカデミー賞女優がカリフォルニアで着用するツーピースの水着。image by:不明な従業員, パブリック ドメイン, via Wikimedia Commons

このツーピースが、1946(昭和21)年の画期的な水着「ビキニ」の発明の土台になったと考えられます。

同年にフランスのパリで、ルイ・ルオールとジャック・エイムというデザイナーから、似たようなデザインのセパレート型水着が偶然にも同時に発表されました。

最初は「アトム」と呼ばれたみたいです。その水着が、1950年代には世界各地に広まっていきます。その普及の過程で、露出の多い刺激的な水着を形容するために、誰かが「ビキニ」と呼んだとの説もあるそう。

日本で「ビキニ」が一般的になるのは1970年代

1953年の女性用水着。image by:投稿者によるスキャン, Public domain, via Wikimedia Commons

ビキニは、1955(昭和30)年ごろに日本にも輸入されました。

さすがに、すぐには受け入れられず、市民権を得るまで20年近くの歳月を要しましたが、一大センセーションを日本でも巻き起こします。その背景には、米国ハワイ州出身のアグネス・ラムさんなど、グラビアアイドルの人気もあったのだとか。

アグネスラムさんの発言によれば、

<当時日本ではまだ珍しかったビキニも、ハワイでは若い女の子には普通の水着でした>(『NEWSポストセブン』より引用)

といった感じで、1970年代半ばにはすでにハワイなどで、ビキニが当たり前の水着になっていたとも読み取れます。

しかし、三角ビキニやマイクロビキニまで水着の露出が行き着くと、一転して、覆う方向へ水着の流行に揺り戻しが起きたようにも筆者には見えます。


image by:Shutterstock.com

女性のワンピースはトレンドのリバイバルを繰り返していたり、教育現場でのジェンダーレス水着だったり、上半身を覆う男性水着への関心の強さだったりと、時代や需要にあわせた変化も見られます。

この先、水着はどうなっていくのでしょうか。大きな日本史・世界史を踏まえた上で、バリエーションが豊富になってきた昨今ですから、みなさんも自分好みの水着を選んでみてくださいね。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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