衝撃の「ビキニ」が日本へ上陸。世界に革命をもたらした水着の歴史とトレンド

Array
2022/08/20
フランスの風刺雑誌に掲載された水着姿の絵(1810〜1815年)image by:Wikipedia

そんな海に入る習慣が世界各地で親しまれていくなかで、ヨーロパ各地に海水浴場が開かれます。時は19世紀。水着に関していえば、フランスやイギリスにこのころ、スポーツ用の水着が現れました。

とはいえ一方で、水着といえば体を覆い隠すスタイルがまだまだ基本だったみたいです。男性はシャツとズボン女性はドレス+膨らんだズボンの組み合わせが主流でした。

加えて、靴下と靴で入ったみたいです。要するに、普通の服装に近かったのですね。

アメリカ人女性が1870年代に着た水着。素材はウール。image by:Metropolitan Museum of Art, CC0, via Wikimedia Commons

この時点で、日本の水着はどうだったのでしょう。19世紀の日本は激動の時代です。明治維新があり、時代が大きく変わりました。鎖国が開国し、世界の文化が日本に一気に入ってきたころです。

海水浴の紹介自体は、シーボルトらの医学教育や医学書、各種の翻訳書によって、江戸時代の後期にすでに始まっていました。

しかし、日本で長らく続いた潮浴文化のなかに、健康増進・避暑・レクリエーションを目的として海岸で水につかるヨーロッパ的な海水浴が、明治維新後は本格的に輸入されていきます。

その海水浴が、日本人の習慣になる時期は、1887(明治20)年ごろです。

1891(明治24)年の豊原国周『大磯祷龍館之図』、三代歌川国貞『大磯海水浴浜辺景 祷龍館繁栄之図』、1893(明治26)年の小国政『大磯海水浴 富士遠景図』などの絵図では、大勢の人が押し寄せている様子が確認できます。

言い換えれば、レジャーとしての西洋流の海水浴が市民権を得るまでに、約20年の歳月を必要としたのですね。


その変化のなかで、当然ながら水着についてもトレンドの移り変わりがありました。まず、昔ながらの肌じゅばんにスカートという和洋折衷のスタイルが女性の間で生まれます。

いま読まれてます
 京都 「あじさい寺」丹州観音寺へ古寺探訪。福知山で話題の展望台へ ★ 214
 その他のエリア 「お子さまランチ」発祥の地はどこ?意外と知らない身近な食べ物の由来・歴史 ★ 582
 全国 「すごい」を意味する方言が、全国47都道府県で全部違っててすごい ★ 7446
 石川 「まかない」で働く女性の知恵が生んだ、金箔のまちの美味しい美用食 ★ 21
 京都 「もうひとつの京都」エリアで咲き誇る穴場の桜〜一本桜・大桜・絶景桜〜 ★ 516
エアトリインターナショナル コスパが高いLCC「ジェットスター」直行便でラクラク!ケアンズで大自然の癒やしを満喫しませんか?
衝撃の「ビキニ」が日本へ上陸。世界に革命をもたらした水着の歴史とトレンド
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます