飛行機の旅で、機内という狭い空間に長い時間ずっと座り続け、疲れてしまう人も多いのではないでしょうか。

心身ともに疲れを癒すには「温泉」が効果バツグンです。しかし通常、温泉は郊外や地方など、交通アクセスがやや不便な場所によくあります。

ただ、空港自体も郊外にあることがとても多く、意外と「実は空港と温泉は近い」ということも。なかには「温泉がある空港」も実在します。

ほかにも、本格的な温泉よりも手軽に利用できる足湯がある空港や、人気温泉地の近くにある空港もあります。今回は、全国45もの空港へ行った経験のある旅のプロが、おすすめの「温泉が楽しめる空港」をピックアップしてご紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

空港の「本格的な風呂」で疲れを癒す

まず、空港のターミナルに本格的な風呂がある空港は、全国で2カ所（2022年10月27日時点）。北海道の「新千歳空港」と愛知県の「中部国際空港（セントレア）」です。

北海道における空の玄関口、新千歳空港の国内線ターミナルビル4階に「新千歳空港温泉」があります。源泉は、塩分を含むナトリウム塩化物泉。ずっと浸かりやすいお湯で、保温・保湿とも効果高く、湯冷めしにくく、肌もつるつるになります。内風呂と露天風呂、さらにサウナも完備。

シャンプーやリンス、化粧水・乳液などのアメニティ、浴衣やタオル類も入館料とセットなので、手ぶらで訪れても安心。午前10時から翌9時までの23時間営業で、ターミナルの営業時間外も利用できます。

また、セントレアの第1ターミナル4階にあるのが、展望風呂「風（フー）の湯」です。飛行機の離着陸を眺めながらお湯に浸かれる“日本の空港初”の展望風呂が有名。とくに朝の出発ラッシュ時間帯、夕方の伊勢湾に沈む夕陽と飛行機のコラボレーションなどの眺めがおすすめ。

展望風呂のほか、寝湯風呂、ジャグジー、水風呂、サウナなどあり、屋外デッキに出て飛行機が見られるのも人気です。

ここもバスアメニティ完備、入浴料にタオル類込みなので、気軽に利用できます。隣接するお食事処で、きしめんやひつまぶしなどの名古屋めしを味わうのも良いでしょう。

手軽に楽しめる「足湯」がある空港は3カ所

風呂よりももっと手軽に温泉が体験できるのが「足湯」です。全国各地の温泉地でも、服をすべて脱ぐ必要がない足湯を設置することが増えています。空港に「足湯」があるのは、九州の3カ所。「鹿児島空港」と「大分空港」、そして「北九州空港」です。

鹿児島空港のターミナル1階にある「天然温泉足湯　おやっとさぁ」は、日本の空港で初めて天然温泉を利用した足湯。

この「おやっとさぁ」は、鹿児島弁で「おつかれさま」という意味です。屋根や柱などに県産の木材を使っているのも特徴。誰でも無料で利用できます。

日本一の「おんせん県」で知られる大分の空の玄関口、大分空港の国内線ターミナル1階にも足湯があります。お湯はしかも、別府温泉の源泉かけ流し。大分県ヒノキ桶を使った浴槽で、特製の手ぬぐいを限定販売しています。そして利用無料です。

福岡県の北九州空港にも足湯があります。場所は、ターミナル3階の展望デッキ。飛行機と展望デッキからの眺めを、足湯にのんびり浸かりながら楽しめます。足湯入湯記念タオルも販売。なお、足湯の利用には展望デッキの入場料が必要です（中学生以上100円／小学生50円）。

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