京都の茶どころ・和束町で新茶の茶摘み&茶そば打ち体験

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2024/05/28

爽やかな香りと若々しい苦味が魅力の新茶の季節がやってきました。新茶の茶摘みは、4月下旬~5月下旬がピーク。その後、再び新芽が出るのを待って、6月下旬に二番茶の茶摘みが行われます。今はまさに一番茶の茶摘みの季節。そこで宇治茶の約4割もの生産量を担い、「和束茶(わづかちゃ)」ブランドとしても有名な京都府南部の和束町へ茶摘み体験に行ってきました。

和束茶の茶摘み体験に行こう

和束家

本日、茶摘み体験をさせていただくのは、和束町の石寺地区にある「郷土料理体験教室 和束家」さん。山の斜面に沿って細い坂道が何本も走り、家々が立ち並ぶ一角に立つ築150年の古民家です。

こちらでは和束茶を使った茶蕎麦作り体験や八ッ橋作り体験など、さまざまな体験ができるのですが、4月中旬~10月の間は茶摘み体験も可能。そこで今回は茶摘みだけでなく、茶そば作り、茶葉天ぷら、柿の葉寿司、葛餅作りができる「フル体験セット」にチャレンジしてきました!

石寺の茶畑

まず和束家で受付を済ませたら車に乗り込み、茶農家をされている竹谷保広さんの案内で茶畑へ向かいます。途中、京都府の景観資産第1号にも指定されている「石寺の茶畑」へ。あまりの壮大な景色に大感激です。

茶畑

雄大な石寺の茶畑を堪能した後は、まるでジェットコースターに乗っているかのような急こう配を車で一息に上がり、茶畑へ到着です。

和束町の茶畑は平地ではなく、山の斜面に沿って天まで続くかのように広がる「山なり茶畑」が有名。ゆえに茶農家の皆さんは毎日、このような急こう配を車で上り下りされているんですね。すごいなあ。

新茶

茶摘み

茶葉を入れる籠をもらい、まずは竹谷さんから摘み方の説明を受けます。

「一芯二葉(いっしんによう)といって、まだ葉が開いていない芯の部分と、その下の2枚の葉を摘んでいくんですよ」

茶畑
竹谷さんはいとも簡単にプチッと一芯二葉をつむのですが、そんなに簡単にできるものなのかしら?? と思ってやってみたら、思ったよりは簡単にできました。でも一芯二葉を見極めるのが難しい。熟練の方はパッと見ただけで、すぐに摘むべき新芽が判別できるんでしょうね。しかし、このプチッと摘む感覚が快感! やめられなくなりそうです。

茶畑

そして目を上げれば、向かい側の山の斜面も、後ろを振り返っても見渡す限り茶畑。和束町が茶源郷(ちゃげんきょう)と呼ばれるのも納得の景色です。

緑とお茶の香りに癒されたところで、今度は和束家に戻って、さまざまな「体験」にチャレンジです!

築150年の古民家で手作り体験を楽しもう

和束家

立派な梁(はり)や柱は残したままリノベーションされた和束家の店内は、窓から良い風が入り、とても気持ちのよい空間です。

体験は申し込んだグループごとに行うので、自分たちのペースで進めることができます。

柿の葉寿司作り

まずは和束町のすぐ近く、奈良県の郷土料理・柿の葉寿司作りを体験します。このように下ごしらえや準備がされていて、後は作るだけという気軽さも魅力です。

柿の葉寿司作り

柿の葉の上に〆鯖、ご飯を置いて柿の葉で包んでいきます。これが難しい~。

「今は多少、形が崩れているように思えても、最後はちゃんと形になるので大丈夫ですよ」とオーナーの矢野幸恵さん。

柿の葉で包んだら型に入れて、しばらく置いて馴染ませます。

葛餅作り

続いては吉野葛を使った本格的な葛餅を作ります。水と砂糖を加えた葛粉を弱火で練っていくのですが、火が通るに従い、だんだん重くなっていくので腕力が必要。とはいえ作業としては簡単なので、これは小学生でも体験できるかもしれません。自分で作った和スイーツが食べられるなんて、感動しますよね。

和束茶を使った茶そばの香りに癒される

茶蕎麦作り

さて葛餅ができあがったら、いよいよ和束のかぶせ茶を使った茶そばを作ります。蕎麦と小麦粉、お茶をよく混ぜ合わせたら…

茶蕎麦作り

少しずつ水を加えてこねていきます。

お茶に水がかかるとふわりと茶葉の香りが立ち上がり、良い香りに癒されます。ですが、こねる作業は結構、力が必要。明日、腕が筋肉痛になりそう~。

茶蕎麦作り

しっかりこねたら生地を丸め、打ち粉をして伸ばしていきます。

茶蕎麦作り

そして端から包丁で切っていけば完成。

先生の矢野さんが褒め上手で、少しでもできると「上手です!」「いい感じですね~」と褒めてくださるので、すっかりそば職人の気分になってきました。

切ったそばをお店の方が湯がいてくださっている間に、先ほど摘んだ新茶葉を天ぷらにしていきます。
新茶葉を油に入れると辺り一面、お茶の香りが!これは食べるのが楽しみです。

茶蕎麦

そばが湯であがりました。あんなに細く切ったはずなのに、湯がくとこんなに太くなるんですね(涙)
そば職人さんがいかに素晴らしいか実感。ですが、そばは和束茶の風味がして、とても美味しかったですよ。

天婦羅、柿の葉寿司、葛餅

その他の完成品はこちら。左上が柿の葉寿司。右上が葛餅。こちらは黄粉と黒蜜をかけていただきました。

下は茶葉の天ぷら。米粉を水で溶いたシンプルな衣で揚げていくのですが、米粉を使っているので茶葉の風味を邪魔せず、カリッと揚がるので食感が良く、箸がとまりませんでした。茶葉の天ぷらがこんなにも美味しいとは驚き。家でもやってみたいなー。

お茶のスパイス

帰りに、先ほどお茶の天ぷらに付けていただいた「食べる茶」をお土産に。こちらは和束家さんが開発した、和束の煎茶、海洋深層水の塩、ドライレモン、フライドオニオン、ガーリック、ブラックペッパーなどで作った無添加のお茶スパイス。食材を邪魔しないので白ご飯にかけたり、パスタに絡めてジェノベーゼ風にしたり、カルパッチョや焼肉にかけても美味しそう。

今回は所要時間2時間半ほどの「フル体験セット」(7,480円)を体験しましたが、その他にも、茶そばだけ作るシンプルな「茶そば作り体験」(3,630円)や、茶摘みだけ行う「茶摘み体験」(3,630円)、茶摘み体験と茶蕎麦・茶葉天ぷらを作る「石寺セット」(6,380円)など、いろいろな体験メニューがあります。

また、5~12歳の子供用には、綿あめとかき氷(夏季以外はアイスクリーム)が作れ、好きな麺類が食べられる「お子様セット」(3,960円)というのもあるので、HPをチェックしてみてくださいね。

※価格は2024年5月時点のもので全て税込です。

こちらは「茶蕎麦専門店 和束家」としても営業されているので、体験をしなくてもお昼に茶そばをいただくことも可能です。和束の茶畑を堪能して、さらに美味しいものを作ったり茶そばを食べたりして、1日のんびり過ごすのはいかがでしょう。

※茶摘みをする場合は長ズボン、長袖、日よけの帽子、スニーカーで訪れてくださいね。

■■INFORMATION■■

郷土料理体験教室 和束家 
住所:京都府相楽郡和束町石寺初尾平21
TEL:090-3058-0261(予約専用)
予約可能時間:9:00~20:00
交通:JR加茂駅からバスで和束高橋下車、徒歩3分
駐車場あり

  • source:KYOTOSIDE
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

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