歌人に愛された富山の絶景。ドライブで立ち寄りたい道の駅「雨晴」
全国にはさまざまな道の駅がありますよね。例えば、その場所でしか買えないオリジナルの特産品を販売している千葉県の「道の駅 木更津うまくたの里」や、小菅村の素材をふんだんに使った窯焼きピザが好評山梨県にある「道の駅 こすげ」などなど。
ドライブ旅行の際には、食事もできたり、お土産物を変えたりと、大変便利な立ち寄りスポットですが、富山県にも新たに絶景が楽しめる道の駅が誕生しました。その名も、道の駅「雨晴(あまはらし)」。
そこで今回は日本海ドライブの途中に立ち寄りたい道の駅「雨晴」の魅力について紹介したいと思います。
古くから歌人も愛した富山県の景勝地に道の駅が作られる
そもそも雨晴とはユニークな地名ですが、同地の名称にはあの歴史上の人物、源義経が関係していると言われています。
1187年、源義経が奥州(現在の東北)へ落ち延びる際に、にわか雨に降り込められたとき、怪力の持ち主である武蔵坊弁慶が岩を持ち上げ、その下で義経が雨宿りした場所だという伝説があるのですね。その伝説の信ぴょう性はさておき、雨晴の景観にはそのような伝説とユニークな地名を持つだけの独特の味わいがあります。
富山県と言えば県東部の立山連峰が一大山岳観光地として知られています。その立山連峰を、雨晴では海越しに眺められるため、その希少な景観が多くの人々の心をひきつけてきました。
古くは万葉集の歌人・大伴家持が歌を詠んでいますし、後に松尾芭蕉も句を残しています。もちろん、今でも多くの写真家が雨晴の景観を美しく写真に収めようと望遠レンズを抱えて足を運んでいますし、観光客もその眺めを満喫しようと盛んに足を運んでいます。
しかし道の駅「雨晴」ができる前は、富山を代表する景勝地でありながら、残念ながら落ち着いて景観を楽しめるような場所が周辺には少なく、富山湾に面した国道沿いには歩道もありませんでした。
そこで道の駅の設置の話が持ち上がり、併せて国道の幅を広げ歩道を作って、無電柱化で景観をより美しく楽しめるような環境作りが進んできたのですね。