一体、なぜ?先人の知恵が詰まったユニークな日本全国の「お城」8選
日本を代表する建造物である「お城」。一般的な城郭といえば天守閣や石垣、お堀があるのが特徴ですが、なかには天守がなかったり、駅直結だったりといった珍しいお城も。そこで今回は、全国にあるユニークなお城をいくつかご紹介していきます。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
五稜郭/北海道函館市
箱館戦争のときに、榎本武揚や新選組の土方歳三が立てこもったことで有名な城郭です。国の特別史跡や北海道遺産に選定されているほどの名所で、函館市民に親しまれています。
しかしお城としてみた場合、まず天守閣がありません。それどころが全体が星形をしています。一見すると、日本のお城とは思えませんが、これは江戸幕府が建設の際に、ヨーロッパの城塞都市を参考したためなのだとか。
新発田城/新潟県新発田市
新潟県新発田市にある「日本100名城」に選定されている名城です。鎌倉時代初期に新発田氏によって築城されたと考えられています。ところが、お城のシンボルといえる天守閣がありません。
その代わりとなっている「三階櫓」がとてもユニーク。屋根の上にシャチホコが乗っていますが、通常2つのところここには3つも乗っています。これは日本中のお城のなかでもここだけだそうです。
小諸城/長野県小諸市
戦国最強とうたわれた武田信玄ゆかりの城で、伝説によると名軍師・山本勘助のテリトリーであったとされています。このお城、なにがユニークかというと城下町より低い場所に建てられているのです。
これは軍事的な側面からこうしたそうですが、別名「穴城」とも呼ばれています。現在では「小諸城址 懐古園」という公園になっています。
岩殿山城/山梨県大月市
標高634mの岩殿山にあった山城です。非常に高い山にあり、しかも崖を伝って行かねばならないなど、城に行くのにとても困難を極めたそう。
難攻不落といわれたそうで、戦時には攻めにくいためよかったでしょうが、通常時の行き来には困っていたかもしれませんね。
三原城/広島県三原市
国の史跡であり、「続日本100名城」に選定されています。このお城の特徴はアクセスが良すぎることです。
どういうことかというと、鉄道の高架が本丸や天主台跡を走っており、三原駅が石垣の上に作られています。つまり駅の改札を出ると、すぐ目の前がお城址になるのですね。
宇和島城/愛媛県宇和島市
愛媛県宇和島市にあり、国の史跡に指定されています。天守閣や石垣があり、かつては水堀もあって、通常のお城のよう見えます。では、何がユニークかというと敷地の形。
通常、お城の敷地は四角形なのですが、このお城の敷地は五角形のような形をしているのが特徴です。
松山城/愛媛県松山市
重要文化財や国の史跡に指定されており、「日本三大平山城」のひとつでもあるほどの名城です。ここの天守閣は、日本に12カ所しか現存していないもので、非常に貴重です。
そんな松山城はなんといっても構造がユニーク。ふもとの館と山頂の天守閣が石垣によってつながっている構造になっているのですが、これは敵の侵入を防ぐための構造だそうです。
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松江城/島根県松江市
現存天守は国宝に、城跡は国の史跡に指定されている名城です。別名は「千鳥城」で、天守閣が羽を広げた鳥のように見えることからこう呼ばれていました。
このお城の特徴は、戦に徹底的にこだわった作りになっていることです。まず、攻撃面では小さな隙間から銃攻撃ができるように工夫されています。
そして、お城の本来の役目である守りについては、籠城時の米や塩を備蓄する貯蔵庫、飲料水が豊富に汲めるようになんと深さ24mまで掘った井戸など、こだわりぬかれています。
今回は、全国にあるユニークなお城をいくつかご紹介していきました。当時の人の知恵が詰め込まれたお城の数々は、いつもとは違う視点で見てみるのもおもしろいですよね。お城をめぐった際は、古き良き先人たちの工夫を存分にあじわってみてはいかがでしょうか。
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