冬だけの奇跡の絶景も。四季折々の魅力あふれる神秘的な湖「摩周湖」
豊かな大自然が残る北海道。そのなかでも、より神秘的で神々しいという言葉がぴったりと当てはまるスポットが「摩周湖(ましゅうこ)」です。
アイヌ語で「キンタン・カムイ・トー(山の神の湖)」と呼ばれる摩周湖は、北海道の東「阿寒摩周国立公園」内に位置しており、誰もが美しく神秘的な湖を見学することが可能。今回は北海道の神秘的な摩周湖の楽しみ方をご紹介しましょう。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
「摩周湖」ってどんなところ?
摩周湖は北海道の東部、川上郡弟子屈町にある湖です。弟子屈町を含む1市10町が国立公園に指定されており、その9割は手つかずの自然。北海道のスケールの大きな自然を満喫するにはぴったりの場所となっています。
摩周湖が国立公園に含められたのは2017年のことですが、それでも人の手の及ばない大自然が満喫できる特別な場所です。大自然に突然現れる摩周湖の大きさは19.22平方km。およそ7000年ほど昔に起こった噴火でできた穴に水が溜まった「カルデラ湖」です。
日本一の透明度を誇る
摩周湖にはそこへ流れ込む川が周りにありません。噴火で偶然作られたカルデラ湖であり、流れ込む水は空から降り注ぐ雨水、そして周辺の土壌からの流れ来る雨水だけ。
360度を豊かな土壌に囲まれているため、一度大地に落ちた後、摩周湖に流れ込む水はしっかりとろ過されており、有機物の混入が少ないのが特徴です。
余計なものが入り込まず栄養がないため、プランクトンが繁殖できないことが理由で摩周湖の水は日本一の透明度を誇ります。
世界的に見てもシベリアのバイカル湖に次いで第2位の透明度で、場合によっては世界一になることも。摩周湖の透明度は季節によって異なり、例年5月と12月に最も高くなるとされています。
「摩周湖ブルー」と「霧の摩周湖」
水面が透けて見えるような透明度の高い摩周湖。しかし摩周湖の魅力は世界屈指の透明度だけではありません。
摩周湖を代表する風景といえば、真っ青な「摩周湖ブルー」、そして霧に包まれた「霧の摩周湖」です。どちらも耳にしたことのある言葉なのではないでしょうか?メディアや旅行誌でよく使われる表現ですね。
この「摩周湖ブルー」と「霧の摩周湖」は同時に堪能できるものではありません。チャンスが一度しかなく、さらに短い時間での観光であれば、よほど運が良くなければどちらか一方しか見られない奇跡の絶景なんです!
「摩周湖ブルー」とは?
晴れた日、摩周湖の湖面は一面が濃い藍色に染まります。透明度の高さと深い水深がこの唯一無二の美しさを生む理由といわれており、美しい湖面の色は「摩周湖ブルー」や「摩周ブルー」と呼ばれています。
もっとも鮮やかな青色に染まるのは夏のシーズン。見渡す限りサファイアブルーの湖面がお目見え。
風がなく湖面が凪いでいる日には、鏡のように空の青が湖面に映し出され、カルデラ湖周辺の摩周岳の深い緑と美しいコントラストの絶景が広がっています。
神秘的な「霧の摩周湖」
摩周湖が「霧の摩周湖」という印象的な名称で呼ばれる理由は、1年間のうち実に100日もの間、霧に包まれているから。3〜4日に一度は霧に覆われていることになります。
一言で霧といっても、その種類はさまざまです。摩周湖がまったく見えないほど濃く深い霧に覆われている日もあれば、霧の中にぼんやりと摩周湖の姿が見られる日もあります。
摩周湖周辺の霧予想もされていますが天候は変わりやすく、いつどんな姿が見られるのかは分かりません。
運が良ければ到着した時は晴れていて、見る見る間に霧が流れ込み真っ白になるということも!2つの姿を楽しめるのはとても貴重です。どんな姿を見せてくれるのかは訪れてみてからのお楽しみ、という訳ですね。